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映像:板留温泉共同浴場を望む崖に大町桂月の歌碑が建っている
黒石温泉郷は、浅石川流域の鄙びた景観が魅力。共同浴場も何軒かあったが、
残念ながら板留温泉共同浴場は廃止された。その跡地を望む場所に大町桂月
の歌碑が建つ。字面は読めないが、なんとも風情のある岩が往時を偲ばせる。
『一椀の芋を分かちて君と吾
うき世の外の月を見るかな』 大町桂月
解説:大町桂月は十和田から西十和田を経て板留温泉に投宿。ことのほか酒
好きで板留の湯に浸かり名月に酔った勢いで成した歌とか。桂月翁の名前は
出身地の高知県「桂浜の名月」から来ている。名月を観て心が揺れた歌である。