映像:温泉資源の中で、最も心に残る映像、それは夕闇せまる草津温泉湯畑。
ライトアップに白く映える湯花と漂う硫黄臭に癒される。
草津温泉にやって来た。小生の温泉道の原点。日本の温泉療養、温泉保養、温泉娯楽の原点といっても過言ではない。温泉が人間と深くかかわり、地域文化が形成された日本の温泉文化の発祥の地。これからもキット保養観光の聖地として草津温泉は栄え生き残る。
地球の贈り物:温泉は地球の素敵な贈り物、そして希少金属の有望な採取物質ともなっている。その一つがスカンジウム(Sc, 21)、今草津では壮大な実験が進められている。この希少金属を取り出す事だ。日本はやがて希少金属の最大産出国となるのも夢ではない。
学術:日本温泉地域自然資産NO.54:強酸性源泉と棲息藻類【日本温泉地域学会編】
学術:日本温泉地域文化資産NO.55:共同浴場時間湯入浴法【日本温泉地域学会編】
映像:日帰り入浴も可能なほたる温泉硯川ホテルの湯殿(by 公式HP)
草津白根山を望みながら志賀高原を抜ける時に噴煙を確認。以前スキーを積んで
長野県側に抜けた事があるが噴煙はなかった。ここは比較的新しい温泉。草津白
根山のマグマ貯まりはこの様な温泉を出現。この一帯は平成にミニ源泉公園整備。
【Data】含硫化水素ー単純温泉(含硫黄-カルシウム・ナトリウム-硫酸塩・炭酸水素塩泉)
71.2℃ PH7.76 源泉:硯川温泉
映像:志賀高原琵琶池で見つけた小さな秋、トンボの産卵、小雪が舞う季節も間近だ。
旅路は山之内町渋温泉から草津温泉へ続く。長野での予定を消化。帰路、久し振りの
草津温泉、美人の湯の川中温泉、石段温泉街の伊香保温泉、フラ泊の湯本いわき温泉
…まだ湯旅は続く。途中志賀高原琵琶湖で休憩、トンボが産卵する自然の営みに遭遇。
映像:後楽館の露天風呂から撮影した天然噴泉
横湯川渓谷にゴーという音とともに蒸気&熱湯(90度以上)が天を目指し吹き上げる。
その高さは20メートル以上、日本では最大、最高で国の天然記念物に指定、その名も
「渋の地獄谷天然噴泉」。上流域にニホンザルの入浴光景が見られる露天風呂がある。
【Data】 含食塩‐石膏性苦味泉 93℃ PH7.8 高さ:20ⅿ 源泉:地獄谷噴泉
日本温泉地域資産No.73(日本温泉地域学会認定:地獄谷温泉の天然温泉)
映像:憬れの地獄谷、お猿が入浴するシーンは厳冬だがこの入浴美猿で十分満足(2008.11.12)
観察して数時間、なかなかいい被写体が見つからない。サルたちは気まぐれ、温泉に
浸かるもの、浴びるもの、飲むもの、ハシャグもの誰一人ジッとしていない。そんな
中なんとも気持ちの良さそうな乙女猿が。地獄の中の天国?地獄谷の幸せなひと時が。
映像:源泉が浸み出る岩場に作られたお猿専用の野天風呂
横湯川渓谷の始まりになんとも雰囲気の良い野天風呂がある。よく見ると二三人いや、
二三匹温泉に浸かっている。駐車場に車を止めて、熊防御の鈴を鳴らして歩くこと30
分、辿りついたのが地獄谷温泉の野猿公園内にある野天風呂。ここはお猿の温泉天国。
【Data】 含食塩泉-石膏正苦泉 73℃ pH7.0 源泉:地獄谷温泉 自然湧出
参考:本物の名湯ベスト100‐8 湯田中渋温泉郷(講談社現代新書:石川理夫著)
学術:日本温泉地域文化資産NO.73 野生ニホンザル入浴風景(日本温泉地域学会編)
映像:渋温泉を抜け、横湯川を遡ると地獄谷に出る。そこにある秘湯の宿後楽館
地獄谷は今回の旅の主要目標の一つ、その中にある秘湯の宿。野猿公苑を眺めな
がらの露天風呂は格別だが、時たまヒョッコリお猿が顔を出す。人には危害を加
えないが裸の無防備な体制ではこちらが退散するしかない。お猿と一緒は珍体験。
【Data】含芒硝・石膏ー食塩泉 72.9℃ PH6.8 54ℓ/ⅿ 源泉:延命の湯
映像:温泉街石畳通り目立つ4階建木造建築、旅館「金具屋」の浪漫風呂(by HP)
金具屋とはよく言ったもので、先祖のお仕事が松代藩出入の鍛冶職人だそうだ。
木造建築物は珍しくなってしまったがここ金具屋は健在。建物も渋いが温泉も
また味わい深い。共同配湯の外、4つの自家源泉があり、楽しめる。特に、浪
漫風呂はステンドガラスも鮮やか、直下に源泉井戸があり情緒があり、貴重だ。
【Data】含土類-食塩泉 50℃ PH6.6 微黄濁・鉄味微塩味 源泉:金具屋別館
参考:アニメ映画「千と千尋」のモデル温泉地の一つとされている(諸説あり)
参照#金具屋旅館 外観 (伝統的建造物)
いまや温泉地に足湯は珍しくない。最近は『蒸し足湯』、『手湯』、『飲泉』、『温泉たまご湯』などおもてなしも多様化してきた。ここ渋温泉にも足湯はいくつかあるが、この何ともリゾートっぽい足湯にしばし感動。白い椅子とエメラルド色の源泉、奥の朝顔棚の休み処。なんとも新鮮で癒される。
映像:温泉街石畳を登り切ると辿り着く、晴れた日は屋根越しに富士の頂。
番外湯とは温泉寺の境内にある「信玄かま風呂」を云う。画面左手にある
石碑は武田信玄よりこの温泉地を安堵するとの書状文を刻んだものである。
共同浴場九湯の他にこの釜湯に入り、渋温泉湯めぐり祈願が成就するのだ。
参考:信玄かま風呂(戦で傷ついた兵士を武田信玄が療養に利用した言い
伝えに由来。お風呂の元祖、京都東山東福寺のかま風呂を模した。
後日:2018年現在はこの施設は使われていない。湯巡り手ぬぐいに朱印が
ないのは残念だ。朱印だけでも押印できる取り組みが欲しいのだが。
映像:共同浴場「大湯」階段の途中ある若山牧水の文学碑。
渋温泉には様々な文人墨客が訪れた。若山牧水もその一人であるが、彼の訪門
目的もまた、温泉地のルートを辿ったらしい。碑文にはこの様に刻まれている。
『渋温泉へ 大正9年5月21日 牧水
それから杉の植え込まれた山と山との間の急な坂を下りて程なく上林温泉の横
を過ぎ、一つの橋を渡って家の建ち込んだ渋温泉に入った…一度湯に入って二
階の部屋に上ろうとすると両方の脚ともまるで筋金入りのようになっていた…』
同感:誰もが経験している、山歩きをし温泉地に辿りつき、お湯に入った後の
虚脱感。車も儘ならない、渋温泉は高地なので足がガクガクだったろう。
当時は温泉地に行くことが一つの豪華なレジャー・社交の場だったのだ。
映像:横湯川の上流部ほとりにこぎれいな地元専用(ジモセン)入浴施設。
漸く湯田中渋温泉郷に辿りついた。駐車場を探して偶然見つけたのが「ジモセン」。
「 天川の湯」 、澄んだ橙色の外壁、 高級旅館の様な石造り湯殿、湯情に感動。
外も中もピッカピカ。地元組合員専用浴場、温泉愛が漂っている施設に感動した。
この周辺にはこのような「ジモセン」が多数ある。残念ながら一般人は入れない。
【Data】含食塩ー石膏泉 66℃ pH7.61 源泉:熱の湯源区
加入:自治会公衆浴場『天川の湯』は自治会に加入すると利用できる
加入金18万円。公衆浴場利用料清掃代込2500円/月。自治会費1000円/月
映像:奥蓼科を向かう途中、中央ハイウェイから眺めた八ヶ岳
『渋温泉』のつもりが『渋御殿湯』に来てしまった。方角が全
く違うのをチェックできなかった事に消沈カーナビを信じて来
てしまったことに大いに反省だ。しかし、お蔭で八ヶ岳を眺望
記録:標高2,899m(赤岳)30㌔の火山群、八ヶ岳中信高原国定公園
日本百名山:山岳作家深田久弥「日本百名山」№.64八ヶ岳の一文
『八ヶ岳のいいところは、その高山地帯に
ついで、層の厚い森林地帯があり、・・・』
温泉#奥蓼科温泉郷の名湯『渋御殿湯』