映像:右方向鳴子温泉から『尿前の関』を抜けると、アーチ橋に差し掛かる。季節は晩秋。
山形県に鳴子温泉郷を経由して入境する。この道は奥の細道の松尾芭蕉も通った道である。
『…なるごの湯より尿前の関にかゝりて、出羽の国に越んとす』芭蕉はこのあと最上川に
抜ける。筆者も又同様の旅の空だ。この地で芭蕉が残した有名な一句がある。詠んでみる。
『蚤虱 馬の尿(ばり)する 枕元』(松尾芭蕉)
当時の旅は非常に過酷な事がよくわかる。古くからの温泉郷であるから湯宿もあったろう
実際の旅は蚤や虱に噛まれ、馬屋の側で起居するような旅をして南東北を回ったのである。
又、この地はあの義経主従も追っ手を逃れて通った道でもある。今は国道47号線である。
映像:もともとは地域民のための共同浴場湯小屋。今は温泉ファンに人気。
馬場乃湯壱號の湯小屋がこれ。国の登録文化財になっている「遊佐家住宅」
の向かいにある。以前はこの古民家のお婆さんから入浴の許可を得ていた
が最近は隣の馬場温泉旅館部のフロントに入浴料を払うスタイルになった。
参照#鳴子温泉郷東鳴子 馬場乃湯壱號
映像:馬場温泉内湯とは全く違う湯感を呈する共同浴場(湯小屋)。
2015年の温泉紀行は昨年の11月山形温泉路から始まりとする。
宮城県鳴子温泉郷から山形入り。愛車1126 号の最後の路行き。
先ずは、小手調べに東鳴子温泉郷の馬場温泉の馬場乃湯壱號だ。
【Data】重曹泉 47.2℃ pH6.8 源泉:馬場乃湯一号泉
湯感:神秘的な気泡が湯面に漂い、微石油臭が心地よい絶品湯
参考:本物の名湯ベスト100‐17鳴子温泉郷(講談社現代新書:石川理夫著)
学術:日本温泉地域自然資産N0.33鳴子温泉潟沼(日本温泉地域学会編)
参照:馬場の湯一號外観(宮城県大崎市)
本年の温泉は久しぶりというか、初めて南津軽の温泉を紹介。
年末年始にかけて、お世話になったのが黒石温泉郷板留温泉
旅の宿斎川。石膏泉がさらさら流れる湯殿は正月に相応しい。
【Data】含食塩ー石膏泉 63.5℃ PH7.31 源泉:板留3号泉