
並行輸入車排気ガステストの図
原則的に並行輸入車は画像のように国内の排気ガス規準に合致しているか試験されます。
テスト費用は約20万円プラスを(財)日本自動車輸送技術協会なる団体に上納wしなければなりません。
これに合格すれば晴れて合格レポートが貰えて次なるステップである予備検査に進みます。
このレポートには同型枠という制度があり一台合格すると都合10台分の権利が貰えます。
つまり一度テストに受かれば10台分使用可能ということです。
但し、同じエンジンを搭載しているなら全て使用可能ではありません

例えばアルファの147と156は同じ2,0TSだから同じレポートが使えるかと言えばダメなんです。
147で取得すれば147でしか使用は出来ないことになります。
現行の欧州車に関してはほぼ何もせずに国内の規制をパス出来ます。(ガソリン車)
もし改善が必要であればエクストラコストが発生します。
全ての並行輸入車にテストが必要だと述べましたが例外もあります。

旧車は排気ガステスト不要

法令によりますと1972年式まではテストが不要でフリーパスです。
この年式ですと元来なんの排ガス対策もしてありません。
もしこの年式でも排気ガス規制が適応されるのであれば事実上輸入不可になるでしょう。
旧年式と現行新車に関しては以上のようにほぼノープロブレムです。
問題はその間の年式の並行輸入です。

1985年式 Spider2,000 Tyop11538 キャブレター本国仕様
一番厄介なのは排気ガス規制が適応されるキャブレター仕様です。
この年式ですと現行のガス規準は到底無理で53年規制が適応されます。
しかし、ノーマル状態では53年規制は到底クリアー出来ませんのでキャタライザー(触媒)を付けたりとか場合によってはエアーポンプにEGRも装備する必要があります。
これに要するコストはバカにならず団体に支払うテスト料も加算するとクルマ一台分(中古車)のコストが発生する場合もあります。
おまけにせっかくの本国仕様のエンジンも骨抜きにされてしまいます

もちろんテストの時だけ付加装置を装備してテスト合格後に外すのは違反になりますから念のため(笑)

(更に続く)