
1967y(?) AR Spider Duetto 1600
かなり超久しぶりに入庫したDuettoをご紹介します。
創業以来、Duettoはそれなりの数を売りました。
Drとしては後のコダートロンカ(2,000)と共に好きな一品です。

HT付きは珍しい
目ざとい人なら画像から、US仕様と判別されるでしょう。
確かにUSなのですが、悲観することはありましぇん。
1750ならともかく、1.6は基本的にEC仕様も変わりませんからネ。

EC仕様と同じキャブレターモデル
1750USはSPICA燃料噴射でキャブにするには少々面倒です。
他の相違点はテールレンズの色とマイルメーターくらいが大きなところです。
肝心のこの個体の評価をしましょう。
画像からもわかると思いますが、綺麗とはいえましぇんw。
おまけに数年間は放置されてました。
しかし、限りなく存在しないレストアベースに最適な個体です。

錆腐食は見当たらない!

そうなんです、川崎さん

US仕様の最大の美点は腐食がなくボディの状態が良いことにつきます。
レストアと言うほど大袈裟な作業をしなくても、結構良い状態に修復出来ます。
実は赤の塗色はオリジナルではなく、ど~もベージュ色がオリジナルのようです。
現在の塗装も良くないので、やはりオリジナルに戻すのが良いでしょう。
やや面倒なのはダッシュパネルも塗り直す必要があることでしょう。
ちなみに、ベージュ色は結構人気があります。

セルがダメ

数年放置で不動状態なのですが、何とかエンジン始動をしようと試みました。
セルが不調でたまにしか回りません

点火は大丈夫ですが、燃料が来てません。
強制注入しても初爆が無いのですネ。

スロットルが固着

明らかにアクセルペダルの踏みごたえがおかしかったのは、固着してたからなんです。
Weberのスロットルレバーが歪んでるのは、こういうことだったんです

これでは、エンジンは一生掛かりません

(もっと早く気づけw)

Keyはオリジナル?
ネイマンの純正キーのグリップはゴム製で、大抵はリングを通す穴が破けます。
しかし、このKeyは状態が良いのです。(扱いが良かったという意味)
推測ながらもしかしたら新車時からのKeyじゃないかと思いました。
特に使用感のある右下のKeyでさえグリップは綺麗なんです。
疑問の湧いたDrは積算計を見たら、6.5万マイル(104,000km)は実走行かもしれないと思いました。
まあ、Keyは当時ならネイマンゴム製は入手できましたし、メーターも当てにはなりません。
そんなことは、ど~でも良いと言えば良いことであります。
大事なのはあくまでも現在の状態です。
走るようにするのは、先ずセルとキャブのO/Hが先決です。
仕上がる過程や完成後の姿を想像すると、やはりこれは楽しいとしか言いようがありましぇん(笑)。
(商売抜きなら更に楽しいですw)