Dr.Horiiのひとりごと

徒然なるままにクルマや日々の出来事を書きとめた雑記帳です。
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1750の異音を解明

2014-10-25 09:39:52 | 修理日記

ゴテる1750BLの異音修理 

カタカタと回転周期で異音がする1750エンジンの原因が不明ダス 

常識的に考えると、タペットクルアランス過大、バルブリフター&カム不良というところ
ですが処置しても消えません。


ハイカム→ノーマル11548にコンバート

PF氏のアドバイスに基づき、ハイカム故にカーボン堆積によるバルブ干渉がありえると言う
ことでした。

早速、カムを変更したものの結果は変わりませんでした。


やむなく下も攻める

感覚的にはシンリンダーヘッド部の異音なのですが、オイルを切らしてたのでコンロッド
メタル損傷も有り得ました。

異音源を見損なうことは有り得ますから、駄目もとでオイルパンを外して点検しました。

しかし、異常ナシで、メタルもジャーナルも比較的綺麗でした。

次なる工程はシリンダーヘッドを外すことですが、残るところはバルブとガイドくらいしか
、異音の要素は考えにくいです。

しかし、そのような種類の異音でもないというのが、ヘッド下ろしを躊躇わされました。

も~、頭貝割れ大根状態ダス 

途方にくれていると、K藤メカが言いました。

このピストン変です。

もちろんピストンを外したわけではありません。

オイルパンを外してあるので、下から除いて発見したわけです。

ピストンにスカートが無い??

早速シリンダーヘッドを外して検証せよと命じました。


レーシングピストンが付いてた!           左はノーマルピストン


カーボン堆積多し

このカーボンを除去したところ・・


バルブのスタンプが              排気バルブがゴッツンコw

音源は4番シリンダーという予想は当たり、まさしく4番のピストンがこの状態です。

赤丸は排気バルブのセンターの窪みの型で、出べそ状態になっております。

ゴッツンコの原因はカーボン堆積と思われますが、背景にはハイコンプピストン&ハイカム
の組み込みがあります。



こんなに違うトップの高さ!             右は純正ノーマル

更にシリンダーヘッドも面研してあるようです。


比較的綺麗なヘッド


研磨量測定の図

測定結果は-0.8mmで、圧縮は11.0くらいに上がってると推測されました。(測定協力PF氏)

以上全てがゴッツンコの悪条件になっており、いわば三重苦状態です 

エンジンチューンには適してるでしょうが、実用耐久度では問題があります。

お安く修理するなら、カーボンだけ除去して、タペットクリアランスも広めにとれば、
凌げるかもしれません。

しかし、


頂けない無数の傷

普通はこんなところに傷は付きません。

PF氏に相談したら、焼きつく可能性があるということで、全てノーマル戻しで変更すること
にしました。

基本的にノーマルしか扱わない(機会が無い?)ショップとしては、異例の修理となった
わけです。

ここまでたどり着くのに、相当な時間を費やしてますが、ピストンとカム交換作業を強いられ
るなら、結果的に避けられない作業です。

先にやるか、後でするかで、決して無駄な作業ではないですよというのがPF氏の慰めの
言葉でありました 
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