
2011y BMW535i GT(グランドツーリング) 3万km 売約済

このBMWがショップに侵入して来たときは、まさに正体不明でありました。
それは、スバルかなんかの国産車みたいにも見えましたし、その図体の大きさからちょっと違うなと思いました。
しかし、よ~く見ると、BMWじゃあ~りませんか!。

ハッチバック+シックスライト 全長5m!(幅1.9m)
ウ~ン、かのようなスタイルの大型サルーンは前代未聞かと思います。
5シリーズの割りに大き過ぎるのは、7シリーズのフロアパンを流用してるのですね!(汗)
通常なら、7シリーズになるはずでが、なんで5を標榜するのかは不明です。
もしかしたら、7であると売りにくいのかもしれません。

ボリューム満点のお尻

かのようなハッチバックスタイルは特に仏車等で散見されましたが、どちらかいうとスタイリッシュとは反対方向になりやすく
不人気スタイルとなりがちでありました

このBMWもどちらかいうと不人気車の範疇だそうです。
しかし、スタイルはともかく、実用度や中身は決して捨てたものではなく、むしろその新たなコンセプトはDrを感激させる
ものでありました

そのGTのネーミングは少々不思議で、通例ならGTは標準よりもスタイリッシュなのが当たり前なのですが、このBMWに
関してはスタイリッシュというよりも鈍重なイメージが先行します。
しかし、そのGTのネーミングは決してまやかしではなく、真のGT(グランドツーリング)の名に恥じない出来栄えだったのです。

ハッチバックでは無い?

騙されました(笑)
Rrのハッチは図のようにダブルアクションで開きます。
いかにも重そうなハッチを開けるのは重労働のようですが、開閉ともボタン一つの電動です。
オーナー様曰く、すべてこの電動によるハッチしか使わないそうです。
ラッゲジはかなり広いのは言うまでもありません。

質感ある室内 レザー仕様=コンフォートパッケージ

広大な後席
ショーファードリブンにも使えるような驚きのスペースは7シリーズからの流用の恩恵であるのは間違いありません。

最悪の後方視界

スポーツカーのロータスヨーロッパなら止む無しであっても、実用重視のサルーンでこの視界はあり得ません。

これを使えということダス

しかし、モニターは100%は信用出来ませんネ。

走りは巡洋艦!
Drをちょっと感激させたのは、その重厚な走行フィーリングでした。
特に、たっぷりしたサスストロークによるソフトな乗り心地は、シトロンのDSを彷彿させました。
ランフラットタイヤが標準のようですが、ノーマルなら更に乗り心地は良いでしょう。

三段階のモード切り替え
サスの硬さを変更出来るのですが、もっともハードであってもゴーカートのようなことはありません。
通常の市街地なら、最もソフトで乗り、高速やワイディングではよりハードに変更が良いのでしょう。
このGTはなんと車重2tの重量級です。
535は3.5Lではなく3Lですから、アンダーパワーを予測させましたが、あっさり裏切られました。

306PS(40.8kgm)! 直6DOHCターボ付(汗)
むしろパワフルだったので、改めてスペックを確認したら、3Lながらターボ付でした

このGTの最も適した使用条件は、人間と荷物を満載したロングツーリングでしょう。
しかし、大きな図体にも関わらず、市街地での使用も取り回しは悪くなく、十分に使えます。
その証拠に、前オーナー様の奥様が何不自由なく日常の買い物の足に使用されてましたから!。
このGTは本当にクルマのわかった大人なオーナーには受け入れられるでしょう。
しかし、この大型ハッチバックという不人気となり易いスタイルは一般受けはしないでしょう。
Drは敢えて、それを承知で世間に出した、BMWの設計者に敬意を表したいと思います。
例えば、国産車ならレクサスあたりが、かのようなスタイルのサルーンをデビューさせてくれたら少しは日本の
モーターリゼーションも楽しくなるでしょう。
しかし、それはたぶん実現するのは難しいとは思いますが、かのようなスタイルのサルーンが市民権を得られるのを
期待したいDrでありました

(Photo & Text by Dr.Horii) ←格好良い?w