家訓は「遊」

幸せの瞬間を見逃さない今昔事件簿

懐かしい田舎町

2013-11-06 07:52:53 | Weblog
毎年観に行っている。

しかし今年は例年になく「懐かしさ」を強く感じた。

クラシックカーを展示するオーナーの数人が知り合いで彼らと話すのが楽しい。

妻は例によって別行動。

車もオートバイも好きな私は、まずそれらに目を向ける。

自分の思い出のある車体もあるが知人の所有する車を見ても彼を思う。

妻から電話が来る。

「どんな具合?」

「終わったよ」ということで合流して共通の趣味や食べ物を見に行く。

どこからか歌声が聞こえてきた。

フォークソングだ。

「この感じは素人だな」しかし22才の別れは好きな曲だ。

即席のステージにバラバラな衣装のおばさんとおじさん。

歌もイマイチだし歌と歌の間の進行も垢抜けしない。

だが聴衆の中には知り合いが多く拍手も多いし掛け声も多い。

「けっこうけっこう」大いに楽しんでください。

酒屋をオープンしていた。

さすがに古くからの商店なので作りが良い。

黒くて大きな古い金庫が木造の店内に鎮座する。

その隣は「電話室」とガラスに書かれてある。

上がらせてもらった。

お蔵に通じる廊下と中庭。

急階段は、それ自体が階段ダンスだ。

前を行くおばあちゃんが妙に、その階段に似合う。

車の展示場に戻ると近所で行われていたJAのお祭りが終わったらしく一段と人が増えていた。

マイクを通してしゃべりまくる時代劇の司会をするおばさんのやかましさ。

会場全体の司会の声が、街灯に掛けられたスピーカーから輪をかけて大きく響く。

まともに会話ができない。

この喧騒が田舎風で心地よいのかもしれない。

10分ほど離れた駐車場までミカンやカキをリュックサックに入れて歩く。

途中で同じ方向に歩くおじいさんのミカンと柿を私と妻で持ってあげた。

「おばあん買って来いって言うもんで」と言う。

歩き始めたら、すぐそこがおじいさんの家だった。

「車賃を出すでのぉ」と言う。

おじいさんの嬉しい気持ちが伝わってきた。