家訓は「遊」

幸せの瞬間を見逃さない今昔事件簿

動物園の車騒動

2013-11-25 08:29:10 | Weblog
動物園に車が60台集まった。

英国車クラブ主催のイベントに参加させてもらった。

私は象舎の前に割り振られた。

「動物は敏感ですから」と動物園側から注意があった。

刺激しないように、客の邪魔をしないように、すれば面白そうと考えてくれたのだろう。

動物たちは我々を無視し客は面白がってくれた人もいた。

紅葉したメイプルの下に置かれたモーガンの後ろに象の姿が見られた。

アフリカに持ち込んだモーガンの、ひとこまを疑似体験させてもらった。

象は狭い敷地内をグルグル歩く。

時々歩く向きを変えては、また歩く。

トラは突然吠えたかと思うとダッシュし、そのままゴロリと上を向いて寝転がる。

一言でいうと皆「暇そう」。

カロリー計算されて出された食事を平らげ、そこから生れ出るエネルギーを、そうした行動で消費して過ごす。

「喰えない」苦しみや「もういらない」と残す自由を取り上げられ自由に飢え死にすることすらできない。

衰えた自らを強者の餌として提供することもあり得ない。

動物たちの視点を想像して考えてみた。

耐えられないのは奇声を発して近づく人間の子共たちだろうと思う。

毎回襲撃に合っているような気がする。

でも彼らを観察していれば暇がつぶせる。

最も気に入らないのは、せっかく動物園に来たのに動物に興味を見せず趣味の鉄の箱のことばかり話している輩共だ。

臭くてむせる匂いと熱を尻の穴から放出し続け、その箱に入って移動することが楽しいと思っている奴らだ。

お前らはオリの中にいるオレたちとどう違う。

オレたちを気の毒に思うのか自分たちを気の毒に思わないのか。

そんなことを考えながら見て回った。

キリン舎の横で面白そうなものが展示してあった。

キリンの頭蓋骨、シッポ、フンなどだ。

まよわず糞の臭いを嗅いでみた。

「まったく臭わないですね」と係員に言うと「乾燥させていますから」と言う。

隣に置いてあったシマウマのフンの臭いも嗅いだ。

「ウワッ」刺激臭が近づけた私の鼻腔のみならず一瞬にして辺り1メーター四方に広がった。

隣にいた主婦が「ああっ」と発して絶句した。

シッポはナイロン製の強靭な黒い紐を束ねた感じ。

それを私のヒゲにしたらという仮定の写真を、その絶句した主婦に撮ってもらった。