5日の読売新聞は日本人のマナーの堕落で統一されていました。
主要な高速道路のサービスエリア(SA)やパーキングエリア(PA)に持ち込まれる家庭ごみや粗大ごみなどの処理費用が、2005年度で約15億6000万円と試算されることが、東日本、中日本、西日本の高速道路会社3社の調べで分かった。
家電や家具のほか、ペットの死骸(しがい)を捨てていくケースもある。3社はごみの持ち込みをやめるよう呼びかけているが、有効な防止策はなく、利用者のモラル低下が浮かび上がっている。・・・中略
持ち込みごみの割合は2000年ごろまでは5割前後で推移していた。しかし、01年4月に家電リサイクル法が施行され、テレビなど家電4品目の回収が有料化されて以降は、中央道の談合坂SAなど、大規模なSA、PAに、家電が投棄されるケースが増加している。
また、行楽地に向かう途中で家庭ごみを捨てたり、家具などの粗大ごみを大量に置いていったりするなど、悪質なケースも目立つという。3社では、SAやPAが不正投棄の標的とされているのは、車でごみを持ち込みやすいためと見ている。(2007年3月5日3時5分読売新聞)
同じく5日、 コラム「今日のノート」 本が泣く
モラルの低下も、ここまで来てしまった。各地の公立図書館で蔵書を傷つけられる被害が頻発している。
雑誌や新聞の縮刷版から自分の好きな記事や写真を丸ごと切り取ったり、専門書に蛍光ペンで数十㌻にわたって書き込みをしたり。ひどい図書館では、1日2、3冊は被害が見つかるという。あるアンケートでは、傷んだ本を見た人の割合は、78%に達した。・・・中略
館内で、若い女性が最新号のファッション雑誌からヘアスタイルの写真をカッターで切り抜いているのに遭遇した。注意すると、女性は悪びれる様子もなく、「どうしていけないんですか」と言い放ったという。
我が子の給食費を払わない親や救急車をタクシー代わりに呼ぶ偽急病人と、根は同じだ。・・・以下略
〈旅の恥はかき捨て〉は〈1〉旅先は知り合いもいないので、失敗がその場限りですんでしまう〈2〉旅先ではふだんはやらないような恥さらしも平気でやること◆だが、岩波ことわざ辞典によると〈2〉の意になるのは近代以後のことらしい。〈道中膝栗毛〉にはこのことわざが3度も使われているが、旅先での不案内からくる軽い失敗◆例えば、手ぬぐいと絹のふんどしとを間違えて顔をふいてしまい、女中に笑われるといった話だ。そそっかしさからくる恥なら笑い話ですむが、旅先を狙い意図的にやる恥さらしは始末が悪い◆高速道路のサービスエリア(SA)に大量のごみが持ち込まれている。野菜の切れ端などの生ごみからテレビ、パソコン、冷蔵庫、クーラー、アイロン、ファクスまで、SAルポを読んであきれ返る◆ネコの死骸(しがい)が捨てられていたこともある。恥のかき捨てどころでない。米国の文化人類学者、R・ベネディクトが〈菊と刀〉(1946年刊)で恥と義理と恩の日本文化を論じたのも遠い昔になった◆モラル劣化の度が進んでいる。恥の文化は今いずこ。(2007年3月5日13時59分読売新聞)
第279話や第298話でも書いたように瀬戸大橋開通の時、橋の中央の与島SAで自動販売機のサービスをやっていましたが、そのときの人出の凄まじさと大量のゴミは未だに印象に残っています。
まだ家電リサイクル法などなかったときなので家電こそありませんでしたが、そのゴミの凄まじさは上記の通りで車の中のゴミを全部置いて帰るという感じでした。それでもあのころは家からゴミを持ってくるところまでは行ってなかったような気もします。
富士山がその不法投棄ゴミの為に世界遺産登録が認められなかったことにも衝撃を受けたものですが、同じく世界遺産登録を目指している四国の88か所の遍路道の途中にも不法投棄ゴミがありボランティアが回収しているそうです。
日本人のモラルはここまで落ちてしまったのでしょうか。これはやはり我々団塊の世代の子育て失敗も原因の一つなのかもしれません。まさか、これは、今流行の外国人の所為ということは無いでしょうね。
日本再生はもう無理なのか!