第3738回で取り上げた高速中央分離帯に新幹線の記事が読売でも取り上げられていました。面白いと思ったのはトラック協会も賛同していることです。
7月1日 読売新聞コラム「論点」
東京-大阪に物流新幹線 トラック偏重解消策
星野 良三 東京都トラック協会会長。全国通運業連合会会長 …以下略
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一方、トラック業界は大きな難問に直面している。それは「トラックドライバー不足」「事故の多発」「道路渋滞」「効率化」などである。例えば、トラックドライバーの平均年齢は約43歳と高く、高齢化が加速している。このような状況が続けば、将来はトラックドライバーが2015年で約14万人不足するとの報告もあり、労働力の確保は今後、ますます重要な課題になるだろう。…中略
例えば、東京-大阪間(約500キロ)では、約70%がトラック輸送で、鉄道はわずか3.5%だ。…中略
こうしたトラック業界が抱える課題やトラック偏重の物流体系を克服するアイデアの一つに、「東海道物流新幹線」の構想がある。東京-大阪間にすでに建設が始まっている神道名・名神高速道路の中央分離帯等を有効活用することで、「貨物の新幹線」を敷設し、わが国における物流の大動脈を担わせようというものだ。東京都市大学の中村英夫学長の提唱で、東海道物流新幹線構想委員会(委員長・中村氏)が設けられ、私も委員を務めさせていただいた。…中略
翻って考えてみると、今回の物流新幹線構想は、日本発の技術・システムの展開による世界へのアピールという点でも、国家的意義が大きいと考えられる。…以下略
トラック業界が貨物の新幹線に賛成と思っていなかったのは私だけでしょうか。最大の反対業界と思っていたトラック業界にとっても物流新幹線にメリットがあるとなればこれはもうやるしかないのじゃないでしょうか。
旅客新幹線と貨物新幹線の2本を日本国中に整備することはエネルギー問題にとって大きな利点であるだけでなく、この部屋でも何度も書いているように地震などの大災害における物流の確保という意味でも早急にやるべきです。
そして、上記にもあるように、今や世界へ新幹線を売り込もうとしている日本がこんな中途半端な新幹線網しかないのでは説得力に欠けます。旅客と貨物の2大新幹線網こそ世界に新幹線を売り込むためには最高のモデルとなるでしょう。
高速道路の無料化する金があるのならこちらに回すべきです。これこそ生きた金の使い方と言うものです。
こんな良い事を何故やらないのか!