ここ何年か集中豪雨・ゲリラ豪雨による土砂災害が発生しています。 てっきり温暖化による異常気象で集中豪雨が増えているのだと思っていましたがどうやら違うようです。
小学校などで植林は素晴らしいと教わり、素直に信じていましたが、 最近ではそうして植えられた杉による花粉症の問題など良いことばかりではなさそうです。
そんな疑問も湧いてきていたところに考えさせられる説がありました。
頂門の一針より
7月の西日本地区の集中豪雨で各地の里山で地崩れが起き、それが人家に及んで人身被害が多発している。
普段テレビはニュースと天気予報と大相撲くらいしか見ないが、地崩れの被害現場の映像に共通しているものがある。その共通しているものとは、急斜面で密植状態にある杉林である。…中略
「九州、四国で豪雨で地崩れはよくあることですが理由があるのです。テレビで現場を映すことがありますがそのときによく見ていただきたい事があるのです。その現場のすぐ上を。
画面がすぐ替わってしまうので見逃してしまいがちですが。杉が植林されているのです。杉は成長が早くまっすぐに伸び腐りにくいので建材に使われるのですが、今は軽量あるいは重量鉄骨、外材におされ(規格、量が勝っている)、桧も同様であまり使われていません。
ということは植林された木はお金になっていないということになります。ということで植林された木はほぼ最初に植えられたままほったらかしになっているのです。…以下略
集中豪雨は温暖化による最近の現象というわけでもないようです。
参照: 武田邦彦 (中部大学)より
植林された杉がコスト割れのため放置され花粉症の問題だけでなくこんな土砂災害の原因にもなっているとは想像もしていませんでした。
てっきり、温暖化による集中豪雨のために土砂崩れが増えていると思っていただけにこの説には驚きました。しかし、冷静に考えてみると納得できるものがあります。
つまりは、植林は素晴らしいとせっせと杉を植えたものの成長してきたときに採算が合わなくなり放置してしまうという農政の失敗を集中豪雨の所為にして包被りしていると言っても間違いではなさそうです。
しかし、こうなってくると最近の土砂崩れなどの災害は完全に人災ですね。そして、それに対する責任も対策も何もなしです。
本当にこの国はどうなっているのでしょう!