団塊の世代のつぶやき

誇れる日本を取り戻そう

フリーゲージトレイン

2014年05月02日 | 日本再生

  第 2748回の「フリーゲージトレイン」などで何度も取り上げ、四国の新幹線はこれに決まりと思ってたのです が、なかなか進展がなく、どうなっているんだろうと心配していたら、第 4528回で、フリーゲージの車両重量が通常の新幹線より重くなることでJR各社が導入に腰が引けていると 知りました。
  それだけに、昨日の四国新幹線導入資産が通常の新幹線のようなのでいよいよフリーゲージは諦めたのかと思ってまし た。
  ところが、まだまだ生き残っているようです。

  Business Media 誠より

  杉山淳一の時事日想:
  長 崎新幹線「フリーゲージトレイン」に期待する真の理由 (1/4)

  長崎新幹線への導入を目指す「フリーゲージトレイン」の新型試験車両が公開された。日本の鉄道網の特殊性ならではの プロジェクトだが、新幹線やリニアと同じくらい重要なプロジェクトになる可能性を秘めている。成功の鍵はユーラシア大陸 にある。

  2014年4月20日、鉄道・運輸機構とJR九州は熊本総合車両所で「フリーゲージトレイン」の新型試験車両を報道 公開した。国鉄在来線規格の軌間 (線路幅)と新幹線の軌間の双方に直通する車両で、いままではJR四国で走行試験や耐久試験が実施されていた。今回は九 州の熊本だ。その理由はふたつあ る。

  ひとつは熊本県八代に九州新幹線と在来線の接続地点があるためだ。九州新幹線の新八代駅は、九州新幹線鹿児島ルート が完成するまで、新幹線列車と在来線 列車の乗り継ぎが実施されたから。同じホームで乗り換えができるように、新幹線の線路と在来線の線路を並べた区間があ る。この区間に車両の軌間変更装置に 対応した線路を設置し、走行中における軌間変更作業の耐久試験を実施するという。

  もうひとつの理由は、フリーゲージトレインを2022年に開通見込みの長崎新幹線(九州新幹線長崎ルート)で運行す るつもりだからである。長崎新幹線 は、福岡県の博多駅と長崎県の長崎駅を結ぶルートである。このうち博多─新鳥栖間は現在の九州新幹線(鹿児島ルート)と 共用(乗り入れ)とし、長崎県側の 武雄温泉─長崎間は新幹線規格として建設される。ただし、途中の新鳥栖─武雄温泉間は在来線を使う。この在来線部分の改 良は最小限度となりそうで、軌間は 在来線のままだ。したがって、直通列車を走らせるには、新幹線の軌間と在来線の軌間の両方に対応した列車が必要になる。

  新型の試験車両は3代目だ。初代の試験車両は無骨な外観で、いかにも試験車という雰囲気。2代目のデザインは在来線 特急電車に近づいていた。しかし窓は 少なく、試験車の域を出ていなかった。3代目でようやく実用的なデザインとなった。4両編成という短さながら、顔つきは 北陸新幹線用のE7/W7系に似て いるし、室内に座席も設置された。

  2代目の試験車両は四国の在来線で、約7万キロの走行耐久試験と約1万回の軌間変換耐久試験を実施したという。今回 披露された3代目は、新幹線、軌間変 更装置、在来線の直通運転を実施し、約60万キロを走り込む予定だ。耐久性はもちろんのこと、実際の車両と同じ水準の保 守性も試される。乗り心地や客室設 備についての試験が加わるだろう。…中略

  しかし、長崎新幹線の山陽新幹線への乗り入れは難しい。その原因はフリーゲージトレインである。JR西日本がフリー ゲージトレインの山陽新幹線乗り入 れについて否定的な見解を持っている。フリーゲージトレインは台車の機構上、車体が重く、山陽新幹線の保守負担が大きく なる。そして、現在の試作車は新幹 線内の最高速度が時速270キロで、山陽新幹線内のほかの列車に対して遅い。ダイヤ設定上、乗り入れは困難とのことだ。

  新大阪方面から新幹線で長崎へ向かうとしても、結局は博多で乗り換えなくてはいけない。そうなると長崎新幹線のメ リットは薄い。佐賀県が協調してくれ ないのでフリーゲージトレインで解決したけれども、そのフリーゲージトレインが長崎新幹線の足を引っ張る形になってい る。これでは長崎新幹線は成功しな い。…中略

  フリーゲージトレインが必要な理由

  長崎新幹線の採用を目標とした第三次試験車両は、ほぼ実用段階に入ったといえる。ただし、JR西日本が懸念するよう に、台車の重さについては改良が必 要だ。この点は解決の道筋がある。川崎重工が世界初の炭素繊維強化プラスチック製の台車を開発し、熊本電鉄で採用され た。川崎重工は前述したフリーゲージ トレインの第三次試験車両を製造した会社である。

 また、新幹線と在来線区間では架線電圧の違いからパンタグラフの仕様が異なる。在来線直流電化区間に乗り入れるための パンタグラフはまだ実現できていな い。ここは第三次試験車の電装部品を手がけた東芝の技術力に期待したい。フリーゲージトレインの全国展開のためには、台 車とパンタグラフの問題を解決し、 あわせて最高速度時速300キロを目指し、雪害対策を考慮した第四次試作車が必要だ。…以下略

  重さの方は川重さんのFRPの台車で解決が付きそうですね。パンタグラフまで問題があるとは、これも全く知りません でした。
  外から見ると、何で進まないんだろうと簡単に考えていましたが、結構沢山問題があるようですね。

  それでも、この中で、世界の国々の規格の違った線路を繋ぐにはフリーゲージの需要が見込めるというのが希望ですね。 何といっても、需要があるとなると 頑張るのが民間企業ですから。とは言いながら、中国や韓国などがからんでいるとなると、それでなくても脇の甘い川重さん が心配です。いずれにしても、フ リーゲージトレインはまだまだ死んではいないようです。

  もう少し待ちましょう!