第 5279回の「日本語を 世界共通語に」や第 5337回の「鶯の鳴き声が分らない」で日本語の素晴らしさを取り上げ、冗談抜きで世界共通語にするべきだ と書きました。
もう一つ、以前ネット巡回で、日本の素晴らしさは、世界の本が日本語で読めることであり、留学などしなくても日本語 で学べるとあったのにも納得させられたことがありました。世界で、そんな国は無いようです。
どこで、読んだか忘れたので、ここにも書かずにいたのですが、もっと解り易く書いてくれたものがありました。
何時もの頂門の一針の読者の声への投稿です。
頂 門の一針3298号よ り 2014・5・7(水)
…略
4)『言語能力』:大江 洋三
報道番組は、色付虫眼鏡で拡大して知らせる癖の悪さを持つ。その点バラエ ティー番組は安心である。笑いがある分だけ健康にも宜しい。4月21日に、 所ジョージによる面白い番組が放映された。
在日外国人を、ずらりと揃えたジョージ独特のバラエティー番組である。テー マは「何故、日本人は英語が苦手なのか」画面では、早速ジョージティームの探索が始まる。仮説を立てては検証する作 業だから、お笑い物とはいえ立派な科学である。
その1.語順が違うから?例のアルタイ系言語説である。
確かに、日本語と英語では動詞と目的語が前後する。しかし、センテンスにすれ ば問題ないじゃないか。ならば、これは違う。
その2.鬼畜米英で、英語を敵性語扱いにして、全部日本語に置き換えた名 残? ストライク・ワン=よし1本 アウト=ひけ などなど。しかし終戦後、直ぐに元に戻ったから、これも違う。
3.LとRの使い分けができない?しかし、舌の使い方が解れば、どうちゅう 事はないから、これも違う。
4.恥ずかしがり屋?しかし、明治には庶民が青い目に笑顔振り撒いているか ら、これも違う。
最後は、明治時代の若者たちの英語の理解の仕方に、参加外国人全員が目を白 黒させて驚嘆する事になった。
当時の欧米の思想・科学はすべてお雇い外国人教師により伝えられた。勿論、 先進国人だから遠慮なく母国語の英語や独語で講義するし、教科書も外国語である。
すると、懸命に次から次へと日本語に置き換える生徒諸君の姿が映像になる。 多分、若き日の福沢諭吉や森鴎外の姿を映したのだろう。番組に加えると、日本語が漢字語の訓読み(やまと言葉)とい う武器を開発して、既に熟語能力あった事が大きい。読語ではなく熟語である。
彼等及び続いた人達が、国家、国民、主義、社会、人民、政党、新聞などを造 語し、中国は輸入した。言うまでもなく「中国」も「輸入」も日本発である。
付け加えるなら、共産党指導による中華人民共和国の国営新聞「中国新聞」も 日本発である。
広島の本物が抗議した形跡はないから名誉としか考えていないだろう。そもそ も“中国”“共産党”“共和国”も日本語熟語だからややこしい。
5.結論・・こうして日本語は文学および科学ともに、表現でき且つ思考でき る言語に成長した。漢字主体だから見ても解る。かくして、英語苦手の根元は「無くても困らないから」になり「よかっ た、よかった」となった。
実際、我々は欧米の文学、哲学・科学が居ながらにして読める。マルクスの資 本論もケインズの一般理論も、早くからこれほど多く翻訳や解説出版された国はない。実際、本屋さんを覗くと、あらゆ る翻訳出版物が置かれている。
言い方を変えると。日本語は、感性の具体性(文学)と、理性の抽象性(哲 学・科学)を兼ね備える事になった。
番組に付け加えるなら、この言語能力のお陰で日本は、物理学と数学の分野で 世界の先頭争いをしている。これは意外に知られていない。
この結論の証明として、中国・韓国やフィリピンの例が番組で取り上げられ た。韓国では、新しい概念を得るか科 学するには、一挙に英語を取得したほうが遥かに早い。だから、やたらと英語圏留学が多くなる。番組に加えると、韓国 は漢字を廃止して長い。おかげで、学生 諸君は図書館で先人達の本が読めない。留学して、海外で歴史を学ぶと彼等はガクゼンとするだろう。
フィリッピンは、統一言語がない時期に米国に統治されて以降は英語が母語に なった。インドの場合は多言語国で、統一言語として英語を採用するしかなかった などなど。
英国は恩人のような気持ちだろう。類推するに、英国は言語差異を利用してイ ンドを操ったに違いない。
最後に番組は、英語の幼児教育問題に触れている。英語教師の方が、面白い調 査を発表している。
「いつから始めようが、20ぐらいになると特別の差異はない」脳生理学の観 点から番組に加えたい。母語は8~10歳ぐらいまでに備えねばならない。絶対音感の取得もこ時期を超えると難しい。 英語を幼児から与えるには、最初から英国人か米国人にする覚悟が必要である。
最後に、外国人が発言。「英語は主張言語である。日本人はもっと英語で主張 しなければならない」同感である。
視点を変えると、なお面白い。日本語と円、独語・仏語とユーロ、英語とド ル、ポンド。いずれもハードカレンシーで科学に強いのが特徴である。ロシア語も加えたいが、通貨ルーブルの信認が薄 い。とかなんとか喜んでいる場合ではない。
日米首脳会談後の記者会見ではTPPに関連してオバマは次のように述べた。 「米国はTPPのお陰で雇用も増大し経済発展する。日本は、TPP加盟により消費者は得をする。今後とも日本が大国 を維持したいと望むなら、すべて非関税目的のTPPに加盟すべきであ る」国際社会の言語は、これぐらい厚かましい。
今や国際政治において、オバマやクリントン同様に法学言語(レトリック)が 必須である。あらためて東大法学部の出番である。心配しなくても、論理は既に日本語の中にある。
それを英単語に並べるて適当に形容すれば宜しい。多少、語順が前後しても構 わない。how・・・豊かなactionと 大きなvoice。
恥ずかしい?明治の人達の勇気を見習いなさい。study!
凄いですね。ここでも先人の凄さを思わざるを得ません。つまりは、他の国に はこれ程真面目な人達はいないということなのかもしれません。お蔭で、必死に英語を勉強しなくても生きていけるので すから先人に感謝しなければいけませんね。
その真面目な先人が日本を守るために命を懸けて戦ってくれたのに、GHQの洗脳でその恩も忘れて、靖国参拝すら できない今の日本人は情けない限りですね。
折角、造ってくれたこの素晴らしい日本を絶対に再生する必要があります。そうでなければ日本が存在する意味はな いでしょう。
絶対に再生して、第363回の 「日本が次の覇権国?」でも書いたよ うに、世界を日本の文化で平和にしましょう。それこそが日本が今まで続いてきた意義じゃないでしょうか。
こうなると、いよいよ、「日本語を世界の共通語に」も本当になるかもしれません。豊かな日本語で感性を磨ける上に、世界中の文献も読めるのですから、日本 語さえものにすれば鬼に金棒です。世界に、教えてあげましょう。