画像内に布地の色を合成している。布は別珍。光を吸収し、見る角度によって色が変わり厄介である。やったことがない作業というのはスリルがあるし、何かが起きるかもしれないという気もする。実際、ほんの気まぐれだったり、冗談まじりで触った物がヒントになり作品が変化することは往々にしてあることである。オイルプリントを始めた時がそうであったが、例え自分で何でこんな事をしているのか判らなくても、いずれ意味が出て来たりすることもある。私の場合長年の経験上、性能の良くない頭をひねくってもロクなことにならないのは判っているので、難しく考えず、いきあたりバッタリ制作しているが、自分の中で何かが起きた時は、すぐ気が付き逃す事はない。普段のんびりして目だけ出して砂に隠れているアンコウが獲物を捕らえるが如しである。そういったとき、私は思いついた、という顔をするそうである。 来年、人形でなく人物写真で個展をすることと無縁ではないが、最近人形作りから離れている。こういうことは自然とそうなるのだが、しばらくして再開すると、前出来なかったことが出来るようになっていて、何故か上達している気がすることがある。こんな時、真面目に作ってきた褒美だと思うことにしている。ただし当たり前の話しであるが、十年に一度くらいしか起こらないのである。
オイルプリント制作法
インキング映像↓
http://youtu.be/kZozcEqgKsE
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