男は宿命的にユーモラスな成分を含んでいる。だからといって大きなガマガエルを頭に乗せた蝦蟇仙人を作ろうと思うだろうか?思ったから目の前にあるのだろう。蝦蟇仙人は肩や頭に白い三本脚のガマガエルを乗せていることはあるが、こんなデカイのは見たことがない。そもそも蝦蟇仙人がカエル顔している必要はない。途中気付いたが、巨大なガマガエルを頭に乗せたカエル顔の男を作る機会を逃すのは、あまりに惜しい。気付かないフリして制作を続けた。 地球上で今こんな物を作ってるのは私だけだろう。と思う時、甘美な孤独感とともに筑波山のガマの油のような快感物質が溢れだすが、地球上で今こんな、の後に〝バカバカしい”が来ても構わない。むしろ望むところで、それは私の主要な武器といっても過言ではない。さる物質の中毒者は、事程左様に、快楽のためには、なりふりは構わないものである。