スムースに制作が進行し、万が一余裕が出来れば、没にした『四睡図』を手掛けられる可能性も出てくる。それには寝転ぶ虎が撮影出来ないとならない。幼い頃読んだキップリングの『ジャングルブック』に猛獣が人間の眼を恐がるという描写があり、それを真に受け上野動物園で虎やライオンに睨めっこを挑んだ頃は、猛獣はもっとグウタラしていた記憶がある。今の上野動物園は、虎には良いだろうが物陰が多くてなかなか思ったようには撮れないので、もし撮るとしたら多摩動物園にする。問題は、まず虎を用意しなければ、他の3人のポーズか決めにくいことであろう。最悪、粘土のつもりで一度バラバラにして無理やり寝転がせることも考えておきたい。いずれにしても、それ以外の作品の目処が立っていることが前提である。そのために、まずは鯉、石橋、松の木を撮っておかなければならないだろう。