我が家を建てて以来、冬は薪ストーブを利用しています。カナダの「バーモント社」の薪ストーブで、暖かくて料理ができるし、大変気に入っています。
ストーブを購入して5年目に煙突掃除をした時には、かなりの量の煤を回収しました。その後3年目の今年、そろそろ掃除をする時期になったので、数日前に夫がやってくれました。
一口で煙突掃除と言っても、とても大変な作業なのです。
1) まず部屋の中の煙突をはずして、下部に大きなビニールの袋を縛りつけます。
2) 屋根に長い梯子を取りつけますが、倒れる危険性が高いので、左右の柱や大きな木にザイルを縛りつけて固定します。梯子の下の方は梯子が外れないように私が乗って支えます。
3) 梯子を上って煙突までたどり着くには、足元が滑らない様に屋根の上を自力で上っていかなければなりません。そのために夫は前もって、建築屋さんに屋根の一番上の部分にアイボルト(鉄製の丈夫な丸いわっか)を取りつけてもらっていました。
4) ザイルをアイボルトに取りつけると固定できるので、安全で移動が楽になります。そこで登場するのが上のアーチェリーと弓矢です。弓矢に長い釣り糸をつけて、梯子の上から弓を引き屋根の反対側に弓矢を落とします。弓矢をはずして、釣り糸とザイルを結び、釣り糸を引き戻すとザイルが反対側から戻ってきます。そのザイルの一番端を反対側の大きな樹の幹に縛り付けておき、元山岳部の夫がザイルを手繰り寄せながらアイボルトまで上って行き、ザイルをアイボルトに通して固定します。
5) ザイルを体に固定した状態で、夫は私が別のひもに様々な道具(バール、ねじまわし、金づち、煙突掃除用ブラシなど)を取りつけたものを。屋根の上に引き上げます。
6) 煙突に取りつけてある鉄製の重いふたを外して、ブラシで掃除をします。夫の話によると、ふたを外したすぐの上部に冷やされて固まった煤が付いて炭素化しており、バールでこびり付きをはずすのが大変だったそうで、煙突の中にはあまり煤が溜まっていないようでした。
7) 落とされた煤は下のビニールの袋の中に溜まりましたが、その重さは13kgほどありました。
8) 掃除が済むと今までの作業の逆をして、最後に梯子から下まで下りて終了です。
9) 次回からの煙突掃除がやり易いように、夫はアイボルトに前もってステンレスの細いワイワイヤー(250kgまで耐えることができる)を取りつけて置くことにしました。次回(おそらく3年後)からは作業が少し楽になると思われます。
普通の人は煙突掃除は業者に頼んでいるようですが、元山岳部の夫だからこそできる作業でした。快適に冬を過ごすには苦労が絶えません・・・・