現代の虚無僧一路の日記

現代の世を虚無僧で生きる一路の日記。歴史、社会、時事問題を考える

幻の尺八『一節切(ヒトヨギリ)』

2008-02-11 23:16:13 | 尺八・一節切
昨日から48時間パソコン画面に釘付け。睡眠4時間。
朝起き会もブッチして、食事も口に入れたのは餅6個。
Yahooオークションに『一節切』が出たのだ。一節切は
室町・戦国時代に流行った短い尺八。長さ1尺1寸前後、
節が一節だけなので「一節切」という。小田原城、島原
城、一休寺酬恩庵などで展示されている他は、織田信長、
武田信玄、徳川家康の一節切など10本くらいの存在が
知られているが、寺や個人が秘蔵していて、なかなか
手にすることはできない。

私は「一休さんと尺八」をテーマに講演を行っているの
で、一休の時代の『一節切』が欲しいと思っていたのが、
誕生日の2月4日にオークションに出たのだ。何か因縁
めいたもの、私の超能力パワーが引き寄せたかと、この
1週間興奮のしどうしだった。

この続きをお楽しみに。

Yahooオークションに「一節切」が

2008-02-11 23:15:58 | 尺八・一節切
2月4日まず2,000円から開始。徐々に上がり、
12,500円のまま、昨日まで止まっている。
室町時代の物だったら、骨董的価値で何十万も
する。鼓なら何百万だ。はたしてその価値の判る
人が参入してくるだろうか。この1週間、ハラハラ
ドキドキ、金の工面もしなければならない。眠れ
ぬ日が続いた。
そして締切日の今日、イッキに上がり始め4万、
5万と競りあがっていく。締切まで後10分という
ところで新たな参入者。どうやら出品者の古物商が
安くは売りたくないので、同業者に頼んで、値段を
吊り上げているのではないかと勘ぐりたくなる動きだ。
後5分というところで、高値更新されると、締切時間が
5分延長される。なんなんだコレは。
怒りと焦りと緊張で汗びっしょり。向こうが入れれば
こちらも入れるというデッドヒート。どんどん吊り上がる。
いくらまで行くのだ。不安が募る。
結局20分も延長。相手が降りてくれることをひたすら
祈る。あと3分、あと2分、あと10秒。カウントダウン。
チーン終了。

最期に競り勝ったのは誰!??
この続きは、また明日。

下積み時代

2008-02-11 07:48:16 | 虚無僧日記
今日も中日新聞。歌手の小林幸子、芸能生活45周年。
「10歳でデビュー。“天才少女歌手誕生”と騒がれたが、
25歳で『思い出酒』がヒットするまでの15年、スタジオ
の雑役をするなどの下積み生活。家は新潟地震でやられ、
大変な時代だった。でもあの時代があったから今がある。
みな芸のこやし」と。

赤旗日曜版には北大路欣也。芸暦52年。「市川歌右
衛門の子として12歳でデビュー。連日腰か抜けるまで
木剣振り、乗馬、所作。尻はずるむけ、手は豆だらけ。
辛かったけれど、それが今も生きている。早大の学生
の時、シラノ・ド・ベルジョラックに抜擢。初日が近づい
ても、まるでできず絶望していた時、三島由紀夫の
『君、とてもいいよ、がんばんなさい』の一言に気づか
された。本当はたぶん全然ダメだったんです。でも
100のうちの5%をほめてくださった。『後は君次第
じゃないのか?』と。5%の可能性を信じてきました」

なるほど天才少女も名家の御曹司にも苦労と努力が。
私も尺八吹いて50年、まだまだ下積み。さだまさしが
言ってくれた。「金さん銀さんは99歳まで無名の人。
100歳でフィーバーした」と。がんばろう、あと50年。