ケイの読書日記

個人が書く書評

高村薫「マークスの山」

2006-11-17 14:47:54 | Weblog
 評判は聞いていたが、すごく面白い。私は警察小説というジャンルは、あまり読まないので、すごくリアルで新鮮に感じる。

 
 昭和51年南アルプスで蒔かれた犯罪の種は、16年後、東京で連続殺人として開花した。
 精神に<暗い山>を抱える殺人者マークスが、謎の凶器で次々と惨殺。
 バラバラの被害者を結ぶ糸は何?
 マークスが握っている秘密とは?


 私には、山に登る人達には「純粋、素朴、謙虚、忍耐強いetc」といった良いイメージを持っていたが、そうでもないんだね。

 しかし、刑事さん達って、外には一枚岩になるのに、内では手柄を同僚にさらわれたくなくて足の引っ張り合いをしているって本当だろうか?

 それにこの激務。主人公の合田刑事がろくすっぽ家に帰らず(帰れず)公園のベンチで仮眠を取っているが、大丈夫?
 こんなことで、まともな捜査ができるんだろうか?

 警察や検察、公安の三者の関係もよくわからない。仲良く情報を公開しあい、犯人逮捕に結びつければいいのに、縄張り意識が強くて、それができないんだろうか?
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする