ケイの読書日記

個人が書く書評

ジェーン・スー 「今夜もカネで解決だ」 朝日新聞出版

2019-03-06 09:17:07 | その他
 新井ナントカという俳優さんが、自宅にマッサージに来てくれた女性に、性的暴行したというので逮捕されたけど、その時の被害女性の職業が、新聞にはエステシャンとかセラピストとか書かれていたので???すごく違和感がありました。
 でも、このエッセイを読むと理解できる。マッサージ師とか整体師とかは、国家資格を持つ人しか名乗れないのだ。
 だから、資格を持っていない若くて美しい女性が、お客さんの身体を揉んだりさすったりする行為は、エステとかセラピーになるらしい。
 たしかに、お客さんに癒しを与えているもんね。

 タイトル『今夜もカネで解決だ』から、成金オヤジがセクハラ苦情を言ってくる女性のほっぺたを札束でひっぱたいている場面を想像したアナタ! この本には、そんなシーンはありません。
 この本は、都会で働くアラフォー女性の代表・ジェーン・スーさんの、あっちの店こっちの店マッサージ放浪記なのです。
 「あとがき」に自分で書いていらっしゃいますが、「アンタ、いったいいくらマッサージにつぎ込んだんだよ!」と心底思います。職業柄、パソコンとにらめっこして首や肩がパキパキに凝ってしまうのは、よくわかります。でも、外出してマッサージの施術を受けに行こうと思うと、ちょっとは身なりを構わなくてはならないし、お金や時間もかかります。だったら、自宅の湯舟に湯を張って入浴し、簡単なストレッチでもしておこうか…と考えるのが普通だと思います。スーさんは真性のマッサージジャンキーですね。

 マッサージは大好きでもお金が無くて行けない私にも、耳寄りな情報をこの本はもたらしてくれます。
 それは、足のかかとのケアや、肥厚した足裏の角質のケア。以前TVで、香港のフットケアの職人さんが、客の足裏の角質化した部分をナイフで削り取る番組を見た事があって、ああ、私と同じように苦労している人っているんだなぁ、といたく感心したのです。
 だって、軽石でこすってもさほど効果なし。ドクターショールで削ってもすごく時間かかるし。こういったナイフで角質を削り取る施術があるなら1度やってみたい。お金かかるだろうけど。台湾式角質ケア 80分7500円。これなら払います。

 うーん、やっぱり東京以外には、こういった店はないんだろうか?
 そういえば、ジェーンさんは、あちこちの店を体験して、それをエッセイにしているが、場所はすべて都内。都下だと都落ちみたいな気分になるのかな?
 ウッディ・アレンはN.Y.から出た事が無い、と何かの記事で読んだ覚えがあるけど、そのエピソードを思い出しました。

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