日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

あの商品は?-「洗剤イヤ子さん」にみる時代とトレンド-

2008-03-11 19:33:27 | トレンド
時々立ち寄るドラッグストアーで、最近気になった商品があった。
それが「激落ち」シリーズという、日用品だ。
数年前から販売されている商品で、「洗剤を使わず油汚れなどが落ちる」という特徴をもっている。
同様の特性をもった日用品として、主婦向け雑誌に最近よく掲載されている手作りたわしがある。
それが、「アクリル毛糸たわし」だ。
多少なりともかぎ編み経験のある人なら、20分もあれば編み上げてしまうことができるモノである。

商品の構造(と言うのだろうか?)は違っていても、これらの商品の共通となる特性は、「水だけで汚れが落ちる」という点だ。
この「洗剤いらず。水だけで汚れが落ちる」という特性商品は、これらの商品・手作りグッズ以前にもあった。
それが「洗剤イヤ子さん」だ。
販売当初は、テレビで頻繁にCMが流れていたので、覚えている方もいるのではないだろうか?
ところが、ある時からこのCMをすっかり見かけることがなくなってしまった。
一部では洗剤メーカーから、相当な圧力があったという事も言われた。
残念ながら現在は生産中止となってしまったようだが、もちろん「洗剤イヤ子さん」を発展させた「ズビズバ」(ネーミングがなんとも・・・)という商品がある。
ただ、ネーミングのインパクトとしては「洗剤イヤ子さん」のほうがある。

昨今のエコロジーブームなどを考えると、早すぎた商品だったのかもしれない。
このように、商品としては優れた特性をもっていながら、市場で認知される前に終わってしまう商品がある。
「洗剤イヤ子さん」は、そのネーミングで他業界を刺激したために淘汰されたのかもしれないが、今のタイミングでネーミングを変えることで、今でも十分生活者に認知される商品なのではないだろうか?と思う。
特に、携帯電話やパソコンのディスプレイ画面を拭くタイプなどは、その用途は使う人によって広がる可能性も感じる。

生活者のライフスタイルや興味、関心などがかみ合って、商品がヒットすると言う例だとも言えそうだ。