日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

オシムさんのことば

2008-03-25 21:21:18 | アラカルト
昨年秋、脳梗塞で倒れたオシムさんが今日退院をした。
今後は、通院リハビリとなるようだ。

それにしても、オシムさんの回復は驚異的なモノだった。
治療に当たった担当医師の力と医療技術の発展によって、当初考えられていたほどの障害を残すことなく、復帰できるようだ。
個人的には、オシムさんの復帰後の活躍に期待したい。

そのオシムさんが、退院についてのコメントを出している。
そこに見られる「オシム語録」は、やはり健在。
特に
「スタジアムに足を運び、選手たちに大いにプレッシャーをかけて下さい。もっと走れ、もっとプレースピードを速くしろと。良いプレーをした時には大きな拍手を与えて下さるように」
と言うことばは、代表ファンだけではなく総てのサッカーファンにとって、興味深いことばだ。

このオシムさんのことばだが、サッカーだけではなく政治や行政、企業に対しても同じようなコトが言えるのではないだろうか?
最近の停滞気味というか、思考停止状態の国会や次々と発覚する目的外使用の税金の無駄遣い、様々な企業の偽装問題など、公の顔をもっているはずの政治、行政、企業のあり方にもっと関心をもつことが必要な気がするのだ。

言い換えるなら「自己益ではなく公共益をもっと真剣に考え、論議をし、スピューディーな行動をし、公表するコトを、生活者は積極的に求め、素晴らしい社会行動には、拍手を送ろう」と言うコトだ。
私たちが快適な生活を送るためには、私たち自身も自己益ばかりを求めるのではなく、社会に関心を持ち、政治や行政、企業にプレッシャーをかけつづけると言うことが、必要なのかも知れない。

造り続ける-道路とマンション-

2008-03-25 12:10:54 | ビジネス
昨日、公示価格が発表された。
都市部を中心に、商業地・住宅地が値上がりをしていたようだ。
ただ地方となると、決して値上がり傾向にあるとは言えない。
反面、東京近郊のマンションなどでは800万円近くの値引きをして、完売したトコロもあったようで、マンションなどは値下がり傾向にあるようだ。
「数年前のマンション価格が、実勢とかけ離れていただけ」と言う指摘もあるようだが、その価格設定ができたのは、どうしてなのだろうか?
「需要と供給」のバランスが取れているからこそ、価格設定が適正になるとおもうのだが・・・。

最近気になるのは、マンションをそんなに造るほど需要があるのか?と言う疑問だ。
我が家の近所に、築30年超の賃貸マンションがあった。
立地もよく、いつも満室状態に近いマンションだった。
昨年の今ごろのことだ。
それが、昨年夏から解体工事が始まり、今ではコインパーキングになってしまっている。
マンションがあった場所は、地下鉄の駅から徒歩5分程度、市内でも文教地区と言われている場所だ。
それだけではない。
少し離れた場所に、かつて社員寮があった場所が更地になっている。
てっきり低層マンションになるのか?と思っていたら、工場用地という看板が立っている。
周辺は、一戸建て住宅や低層マンションが立ち並ぶ地域だ。
そこに「工場用地」と言うのは、違和感があり、「本当に工場用地なの???」と言う感じを受ける。
他にも、以前なら少戸数のマンションが建てられたような場所が、コインパーキングになっている。
元気だと言われている名古屋でも、マンション需要は減ってきていると言うことなのではないだろうか?

それでも、週末には新築マンションの折込チラシが目立つ。
マンション建設を主な事業としている建設会社は、需要が減りつづけていても、マンションを造り続けなくては経営が成り立たないということなのだろう。
それも、将来行き詰まる可能性があったとしても、造り続けることでしか方法がないと言うことなのだ。

「将来行き詰まる可能性がありながら、造り続ける」と言う意味では、道路建設も同じだ。
こちらは、需要云々の心配が無い。
なぜなら、収益を上げる必要が無いからだ。
そして、資金調達も苦労が無い。
なぜなら、潤沢な特別会計と言う資金があるからだ。

新しいモノは、どこかワクワクしウキウキする。
だから買い物は、楽しいのだ。
だが、使ってもいないモノが溢れ、収拾がつかなくなり、冷静になった時、初めて後悔を感じる。
利用する人もクルマも無い荒れ果てた道に、どれだけの魅力(=需要)があるのだろうか?
少なくとも、道には値引き販売はできないのだが・・・。