日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

もったいない休耕田-休耕田とエネルギー開発-

2008-03-03 23:19:23 | ビジネス
先日、東北農政局が田んぼから他の穀物栽培への転換を推進するためのポスターについて、エントリした。
その東北農政局が使ったキャッチコピーが「もったいない」だった。
米余りの現状を踏まえ、減反政策を推し進めるためのポスターという事だったのだが、考えてみれば、70年代から日本の農政というのは「減反+補助金」しかなかったように思う。

減反政策を始めてから30数年、日本の農村部にはアチラコチラで「休耕田」が見られる。
お米も穀物も野菜も作っていない「土地」なのだ。
とすれば、この「何も作っていない土地」でお米以外の穀物を作るための方策があっても良いのではないだろうか?
もちろん、一端休耕田となってしまった土地を再度農地とするためには、それなりの費用がかかる。
その費用を補助金というカタチで、援助し、できた農作物、特に穀物などの一部はバイオマスエネルギーとして使う、もちろん国内自給率を上げるために使うコトを主な目的とするのだ。
バイオマスエネルギーを作るための施設は、輸送コストなどを考え農地の近くに造るなどの配慮が必要だろう。

都市に集中しつづける様々なモノ・コトを分散させ、地方経済の自立という事を考えれば、「お米が余るから作るのがもったいない」ではなく、現在打ち捨てられた休耕田を放置することのほうが「もったいない」と思うのだ。

一方、お米好きな私としては、お米の消費を推進する方策があっても良いように思うのである。
確かに、お米を研ぐ・浸す・炊くというのは、面倒臭い手順だといえば言える。
そんな面倒な手順を一つでもなくすために「無洗米」などが、販売されるようになった。
何よりも「太る」以上に、様々な栄養価を含んだ食品である事を、もっと強調しても良いと思う。
パンをはじめとする小麦粉を使った「粉食」も、それなりの美味しさはある。
私も「粉食」決して嫌いではないし、ご飯とは違う手軽さがある。
食のバラエティさがあるからこそ、米食の大切さが必要なのではないだろうか?
食糧庁などが「めざましごはん」などのテレビCMで、お米の消費推進を図っているようだが、駅前に「おにぎり+味噌汁」のファーストフード感覚のテイクアウトショップなどを、駅前商店街などと協力しあって、生活者に提案していく事も大切だと思うのだ。

やや本筋からは外れてしまったのだが、減反するだけの農政では農家も都市部の生活者も豊かにはなれないように思うのだ。