日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

どこかピントがずれている福田さん

2008-03-27 23:38:46 | 徒然
今日、突然福田総理が21年度から道路特定財源を一般財源化にする、と発表した。
夕方のニュースのトップは総てこのニュースになったので、幾度もこの記者会見の発表をご覧になられて方も少なくないだろう。

この記者会見をテレビで見ながら、「福田さんって、やっぱりどこかピントがずれてるような気がする・・・」と感じたのは、私だけだろうか。
特に「道路特定財源を一般財源化する理由」として述べている内容が、私の理解不足ということもあるのかもしれないのだが、理由となっていないような気がしたのだ。

福田さんはこれまで、暫定税率維持をする理由として「環境問題」を挙げてきていた。
今回も「環境問題(と、原油高騰)」を理由に、一般財源化をすると言う内容のことを話している。
もちろん、一般財源化することで福祉面の予算を充実させる、と言うコトも含まれてはいるようのだが、道路特定財源を一般財源化することと、環境問題はまた別の話ではないだろうか?

来年度の暫定税率が廃止されると、地方の予算額が減ってしまい、当初予定されていた事業ができなくなる、と言うコトも再三言われてきているのだが、暫定税率分の予算は道路建設と維持のために使われるはずのお金である。
この地方でも、暫定税率分の予算をあてにしていた道路整備(建設ではない)ができなくなる、と困っている自治体もある。
その地方に入る暫定税率の対象は、軽油分らしいのだが、軽油よりも遥かに多くの税収となっているガソリン税などは相変わらず、将来的不採算が見込まれそうな高速道路建設に使われるようになっている。
とすれば、この将来的不採算が見込まれる高速道路建設に使うのではなく、地方の道路整備(もちろん、建設ではない)に充て、残りの財源を電気自動車やバイオエネルギー開発に充てると言う発想が起きないことが、不思議でならない。

その様な論議もされないまま、道路特定財源を一般財源化して環境問題などに使うと言うのも、変な気がするのである。
それが余分なCO2を排出しないために、僻地や遠隔地への高速道路整備分を、ドクターヘリなどを保有した総合医療基地となる病院の充実にする、と言うのならまだ分かる。
また、情報の高速道路となる光ファイバーなどの情報整備を整えながら、地方産業振興に振り替え、地方の雇用創出や地方経済の活性化と言う構想だったら、十分理解できる。
ところが、福田さんの話と言うのは話としての辻褄がよく分からない上、具体性にも欠ける。

まぁ、具体的な話と言うのは、福田さんの意向を受けた官僚が作るものということなのかもしれないのだが、いつまでたっても官僚が書いているようでは「官僚主導の政治」から脱却することはできない・・・と、思うのだ。
もし、今日の記者会見でリーダーシップを発揮した!と、言うのなら、それもまた勘違いと言う気がするのである。