日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

ビールや発泡酒のトレンドは、健康志向

2008-03-02 22:40:16 | CMウォッチ
2月下旬から春向けビール(発泡酒他を含む)のCMが、多くなってきた。
今年目立つのは、発泡酒を中心としたビールテイスト酒の「健康志向」だ。
キリンでは、「麒麟ZERO」 
アサヒは、「スタイルフリー」 
サッポロが、「ビアファイン」という糖質50%のビールの他、「ビバライフ」という糖質0%、アルコール5%という発泡酒の販売を予定している。
サントリーは、「ゼロ生」という発泡酒を今週にも発売を始める。
サントリーの場合、年明け早々から始めた「ダイエット生」のテレビCMのほうが、印象的に強くあるのではないだろうか?

「ダイエット生」のテレビCMを見て、スターウォーズのタイトルロールを思い出した人も多かっただろうし、あのナレーションを聞いて「ノストラダムスの大予言」を髣髴とした方も少なくないだろう。
何よりも最初のタイトルロールとナレーションで「メタボ元年!」と、言い切られてしまっては、ビール腹のオトウサン達にはググッとくるものがあったのではないだろうか。
この「ダイエット生」のテレビCMは、単にカロリーオフを強調しているだけではない。
今年の4月から40歳以上の健康診断に、いわゆる「メタボ検診」が含まれコトに呼応しているのだ。

ビール業界も、ビールそのものの売上は低下し、代わりに発泡酒や新ジャンルと呼ばれる「第3のビール」へ移りつつある。
「ビールよりも価格的に安い」というのがその理由なのだが、ビールテイスト酒類の原材料となる穀物類の価格高騰は、それら発泡酒や第3のビールの売上への影響も大きいと考えられる。
今やビール業界での主流となりつつある発泡酒や第3のビールに価格以外の付加価値をつけるためには、「健康志向」と言うコトを打ち出す必要があるのだ。
そのためなのか?サントリーを除く発泡酒は、若手俳優さん(殆どの場合男女二人を起用)や元プロ野球選手の古田敦也さんを使い「さわやか感」を出している。
サントリーの場合は、その商品のポイントとなるコトをダイレクトに言っている分、やや濃い感じがする。

ビールも時代の要求に合わせ、変化しつづけている・・・そんな感じを受ける、この春のビール・発泡酒テレビCMだ。