日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

洗面所に保冷庫

2008-04-04 14:26:19 | マーケティング
テレビCM観賞が、私の趣味(と言うのだろうか?)の一つということは、拙ブログに来てくださる方はご存知だろう。
そのテレビCMを見ていて、気が付いたことがある。
それが「冷蔵庫に保管してください」と謳っている、チルドデリケートスキンケア商品のCMだ。

夏場、冷蔵庫に化粧水などを冷蔵庫に保管している独身女性は、多いのではないだろうか。
化粧水などのパッケージには「涼しく日の当たらないところで、保管ください」と書いてある。
もちろん、品質維持のために冷蔵庫に保管している女性もいるだろうが、残念ながら私の周囲にはその様な女性は殆どいない。
夏場、冷蔵庫で化粧水を保管している理由は、「冷たくて気持ち良い」からだ。

現在発売されている化粧品の多くは、品質維持のためにそれなりの防腐剤が含まれている。
もちろん、健康被害を及ぼすようなことがない程度だ。
だからこそ、安心して毎日使えるということもある。

反面、敏感肌の女性は年々増えてきており、巷ではハーブなどを使った「オーガニック系スキンケア商品」が、人気になりつつある。
このような化粧品の特徴は、「防腐剤を使っていない」ということだ。
最近では、ハーブエッセンスなどを使って、自分オリジナルのスキンケア商品を楽しんでいる女性の少なくない。
このような商品の問題点は、防腐剤を入れていないため品質が1週間程度しか、保障されていないということなのだ。

もう一つ、防腐剤を余り使いたくないモノとして「コンタクトレンズの洗浄剤」などが、あるのではないだろうか?(メガネ愛用者なので、コンタクトレンズには詳しくないので、間違っていたらゴメンナサイ)
というのも、しばらく前から目が痒くショボショボ状態が続いており(元々アレルギー性鼻炎持ちだったのだが、遂に花粉症も発症か?)、先日目薬を購入した時、その目薬のは「冷蔵庫での保管をオススメします」とあった。
肌に直接つける化粧品よりも、直接目につけるコンタクトやコンタクトレンズの洗浄液などは、なるべくなら防腐剤のようなモノは入っていないほうが安心・安全だと思っている人は多いだろう。
目薬にしても、開封後の消費期限は1ヶ月程度だといわれている。
もちろん、防腐剤入りの目薬の場合だ。

そうやって考えると、洗面所周りには「要冷蔵保管」したほうが良いモノが、案外あるのではないか?という気がする。
ところが洗面所に保冷庫という発想は、住宅メーカーにも家電メーカーなどには無いように感じる。
むしろこのような商品は、夏場のビールのキャンペーンプレゼントとして使われる「ビール保冷庫」などを作っている、中小企業のほうが得意分野なのかもしれない。

「生活者のニーズを発掘する」というのは、マーケティングではとても重要なコトだ。
そんな「ニーズを発掘するアイディアは、毎日の生活の中にある」という一例だ。