日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

ローカル食-名古屋人は餡好きか?-

2008-04-16 22:38:56 | ライフスタイル
「名古屋コーヒー」と呼ばれる、コーヒーをご存知だろうか?
名古屋にある乳業企業が、コーヒー牛乳を作っているという意味ではない。
コーヒーにフレッシュ+餡を入れて飲むスタイルを、「名古屋コーヒー」と呼ぶのである。
主体となるコーヒーも、ネルドリップで淹れるのだが、「2回通し」といって一度淹れたコーヒーをもう一度淹れるという、名古屋特有のコーヒーの淹れ方だ。
私も知らなかったのだが、ご実家が喫茶店をしていた友人から聞いた話だ。
当然のことながら、スタバやマックなどで飲むコーヒーよりも濃い。
他にも「コーヒーぜんざい」という、甘味もあるようだ。
どうやら濃いコーヒーに、甘い餡という組み合わせが、名古屋人には堪らない魅力となっているようだ。

他にも、名古屋に本社がある敷島製パン(ブランド名は「パスコ」)の東海エリア地域限定(だと思う)商品には「小倉&ネオマーガリン」というコッペパンがある。
コッペパンに小倉餡とマーガリンをはさんだ菓子パンだ(他の製パン会社も、同様の商品があるのだが、本社が名古屋にある敷島製パンとフジパンの2社が中心)。
喫茶店のモーニングにも、「小倉トースト(トーストにバターと小倉餡がついてくる)」がついてくるお店もある。
そのため「名古屋人は餡子が好き」と、言われている。

実は、「超」がつくほどローカルな餡菓子がある。
それが松永製菓の「しるこサンド」。
はっきり言ってしまえば、メイン商品が「しるこサンド」であり、その他の商品は無いといっても良いほど「松永製菓=しるこサンド」という印象がある。
もちろん他の商品があるのだが、残念ながら思い浮かべることが難しい名古屋人が殆どだと思われる(少なくとも、私は思い浮かばなかった)。
その「しるこサンド」の姉妹品が、こっそりと発売されていた。
それが「しるこキャラメル」だ(HPの一番下に掲載してあります)。
今日、久しぶりに買い物に行ったお店で偶然見つけたのだ。
思わず手にとってしまったのは、私がすっかり名古屋人となってしまったからだろうか?

名古屋ではないが、三重県には「あずきバー」でおなじみの井村屋がある。
こちらはHPを見ただけで分かると思うが、小豆=餡を扱っている食品会社といっても良いだろう。

他の地方では、餡を扱うのは「まちの和菓子屋さん」が中心で、餡をキーワードとしたお菓子をメインに作っている企業は見かけないような気がする。
やはりそれだけ、名古屋人は餡子が好きだといえるのかも知れない。
その背景にあるのは、元々餡子好きだったというだけではなく、名古屋独特のコーヒーの淹れ方などがあることで、発展していったような気がするのである。
それらが名古屋の喫茶店文化と関係している考えたら、食から見た地方文化というのも面白い。