日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

看板の架け替えに終わらなければ良いのですが・・・ドコモの新ロゴ

2008-04-18 22:23:07 | マーケティング
今日、日経新聞のWEBサイトにNTTドコモが新しいロゴを発表についての記事が掲載されていた。

ドコモといえば「反撃しても良いですか?」のキャンペーン以降、一人負け状態が続いている。
その打開策として、イメージ一新を図っての新ロゴという事になるのだろう。

多くの企業が新しいロゴを発表する時というのは、「CIの再構築」という場合に使われる。
今時「CI=コーポレート・アイデンティティ」という言葉すら、死語となっているような気がするのだが、企業イメージを一新させるためには有効な方法として、バブルの頃にはよく使われていた。
そのために企業が投じたお金も、半端な額ではなかった。
なぜなら、その企業の理念や社会的責任の見直し=社会的ミッションの再構築など、企業の事業全般だけではなく、社会とのかかわり方などにも関わる大規模なモノだからだ。
その中には、今回のドコモのように企業ロゴの変更なども含まれる。
だが、その効果の程は「・・・」という場合が多かった。
もちろん、成功した企業が無いわけではない。

バブル崩壊以降、企業が対外的イメージよりも事業収益重視になり、すっかりCIなどという言葉は聞かれなくなった。
その理由は、上述したとおり効果の程が実感できなかった企業が多かったからだ。
本来ならば、事業の再構築という視点で、生活者に対してどのようなメッセージを伝え、より強い企業(収益だけではなく、社会的信頼性の向上)となるのか?という考えが必要なのだが、殆どが大手広告代理店などの提案を丸呑み状態で、CIが行われたのである。

今回ドコモは、コーポレートカラーとして「ドコモレッド」と呼ぶ、赤を選んだ。
赤という色のイメージは、積極的で情熱的。
その意味では、記事中にある「先進性」を現している。
だが最初にロゴを見たとき、失敗といわれた「2.0キャンペーン」を思い出してしまったのである。

バブル期に、企業規模とは関係なく行われたという経験がある私としては、最初に感じた印象から「看板の架け替え」に終わらなければ良いのだが・・・と、思ってしまうのだ。

ここで、お知らせです。
明日からしばらくお休みをします。
来週半ばには再開予定です。






何故、ポカリのペットボトル(500ml)は、丸いのか?

2008-04-18 11:56:41 | マーケティング
日経新聞のWEBサイトに、大型ペットボトルも持ちやすく、コカ・コーラが薄型容器という記事が掲載されている。

ドラッグストアーやコンビニエンス・ストアー、スーパーマーケットなどの飲料水売場にある、ペットボトル容器が、気になっていた。
というのも500ml容器のお茶系飲料水やミネラルウォーター以外の殆どが、角型なのにポカリスエットポカリが丸型容器なのだ(ミネラルウォーターの中にも角型容器はありますが・・・)。
ポカリスエットでも、ポカリスエット・イオンウォーターは、角形容器になっている。
他にも他社のスポーツドリンク系多くは1.5lの容器は、角型が主流なのに、ポカリスエットだけは丸型容器だ。
同じポカリスエットでも、900mlや2lになると、角型容器になる。

何故こんな事が気になったのか?というと、夏に向かって我が家の冷蔵庫にもスポーツドリンクなどが常備される。
基本的には、麦茶や煮出し式の健康茶などを飲むのだが、昨年のような40℃を越えるような暑さでは、やはりスポーツドリンクなどのお世話にならざるえない。
出来れば、容器入りのスポーツドリンクを飲んだ後は、粉末スポーツドリンクを利用して使いまわしたい・・・という気持ちがある。
そのためにも、冷蔵庫に収まりの良い容器だとうれしい!という本音があるのだ。
(「ケチ!」ではなく、「エコライフ」的発想だと思っていただきたい・・・
そんな視点で、売場を見て見ると「何故ポカリスエットだけが???」と、疑問に思えたのである。

飲料水メーカーによって、その容器形状が違うのは致し方ないのかもしれないのだが、出来れば形状をそろえてもらったほうが、リサイクルなどの点からみてもメリットがあるような気がしないわけではない。
それだけではなく、夏場になると冷えたペットボトル飲料をプラスチック製の「ボトルホルダー」と呼ばれる容器に入れて持ち歩く場合、丸型容器主体で考えられているホルダーに角型容器のペットボトルを入れるのは、不便ではないだろうか?と、考えてしまうのである。

「何故、ポカリスエット500ml容器は丸いのか?」などという事は、気にされない方のほうが多いと思う。
だが、コカコーラのように容器そのものに「持ち運びやすい」という特徴を出して、差別化を考える企業もあるという事を考えると、「どうして?」と疑問にもつことも商品開発のポイントになるのではないだろうか?