日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

トマトの天ぷら

2008-05-08 21:59:13 | CMウォッチ
何気なくテレビを見ていたら、「え゛」と思うCMに遭遇した。
それが日清オリオの「ベジフルーツオイル」だった。
「ベジフルーツ」というネーミングにも「エ!」とは思ったのだが、CMに登場した「トマト天ぷら」の方に興味が引かれた。

ネットで検索をしてみると、意外にも「トマトの天ぷら」は美味しいとある。
作り方は、豚の三枚肉を使う方もいれば、そのまま天ぷらにすると言う方もいる。
私などは、味覚が保守的(?)なのか、いまだに炒めたキュウリとかには抵抗があって、自分でも調理をしたことが無い。
テレビCMに使われていたミニトマトなどは、ピザに使う以外では生食用だと思っている。
もしかしたら、その様に感じる人が多いからこそ「トマト天ぷら」が、テレビCMとして起用されたのかもしれない。
少なくとも、テレビの視聴者にとって「え゛」と、思わせるには十分だろうし、CMをみて「作ってみよう!」と思い立ち、実際作った場合「美味しい!!」と感じさせる事ができると考えたとも思えるからだ。

ネットで検索をした「トマトの天ぷら」レシピなどを読んでみると、「遊び心で作ってみたら、美味しかった」と言うコメントが多い。
最初から「今日は、トマトの天ぷらを作るぞ!」という力の入り方ではなく、「残り物で作ってみた、美味しかった」的な気軽さだった事が分かる。

この「気軽さ」と「案外美味しいかも???」という、チャレンジ(と言うほどではないが)が、「トマトの天ぷら」を作ったのだろう。
「既成概念を外す」と言う発想は、そんなところから生まれてくるのだと思う。
GW明けで、本格的なお仕事モードに入る前の今だからこそ、仕事モード試運転を兼ねた「遊び」の発想が生まれるチャンスかもしれない。

「優位に立つ」-やさしく相手を見られる立場-

2008-05-08 11:50:24 | アラカルト
昨夜エントリをした、パンダの件ではなく今来日をしている胡錦濤さんというか、中国の事をチョコッと考えてみた。
「中国は、とても交渉上手だ」と、言っても良いかも知れない。
それに比べると、日本の外交交渉というのは下手だといえる。
自分の意志や考えをはっきり述べず、相手の顔色ばかりをうかがっているような印象を受けてしまう。
となると、交渉で優位な立場になるのは日本ではなく、中国ということになってしまう。

最近逆切れする人が増えている。
実際、私も被害にあったことがある。
考え方を変えると、優位に立ちたいがための一発逆転的な行動なのでは?と、思うのだ。

では、何故「優位に立ちたがる」のだろう?
それは、自分が主導権を取りたいからだろう。
主導権を取ることによって、自分の思う通りにしたいと言う意識が、その様な行動を起こさせているのではないだろうか?

しかし、「優位に立つ」と言うのは、単に主導権を取るだけでは済まない。
主導権を取った限りは、そのコトに対しての責任も大きくなっているはずなのだ。
ところが、その「責任」と言うコトに対しては、余りにも鈍感な気がする事が多い。
今回の中国にしてもそうだし、逆切れする人たちも同じだ。
自分の意見を通す=自分の我侭を貫き通したいがための詭弁を弄しているだけなのだ。

本当の意味で「優位に立つ」というのは、「優れているだけではなく、やさしく相手を見られる立場」と言うコトなのではないだろうか?
その意味で、相手よりも上(=権力のある立場)だともいえるのだが、そこには当然のコトながら、責任も義務も負っていることになるし、その意識も持っているはずなのだ。

ビジネスの世界では、ライバル企業に対して市場的優位と言うことが、盛んに言われる。
そのための企業努力も、大変なモノがある。
だが、それはライバル企業を含めた業界全体が発展し、社会や生活者のプラスとなるようなビジョンが無ければ、意味が無いように思うのである。

交渉下手な日本は、責任を負うことよりも追従する事を選んできたのかもしれない。
だが、国として国民の責任を負うことをしない国に対して、追従するばかりでよいのだろうか?
追従する立場ではなく、キチンとモノを言う時がやってきているように思えるし、日本と言う国だけではなく日本企業も世界に対して市場的優位を感じているのなら「優しく周囲を見る」という立場であると言うことを、自覚しなくてはいけないのではないだろうか?