日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

「プチセレブ」と言うビジネス

2010-06-24 14:41:43 | ビジネス
先日、夕方のテレビを見ていたら「プチセレブになりたい」と言う人が登場していた。
「なりたい」と言うのだから、普段はセレブとはかけ離れたごく普通の主婦なのだが、彼女が求めているのは「チョッとお金持ち気分に浸れる、非日常的な雰囲気に酔いたい」と言うコトのようだった。
そのことを批判する気はない。
誰しも「非日常的な雰囲気」を愉しみたい、と言う気持ちは持っている。
だがチョッと引っかかったのは「セレブ」と言うコトバだった。

元々「セレブ」と言うコトバの意味は、「お金持ち」言う意味ではない。
どちらかと言えば「有名人」とか「社交界の人たち」と言う意味が、含まれていたのではないだろうか?
残念ながら、ここ日本には「社交界」と言う世界はないように思っている。
であれば「有名人」と言うコトか?
しかし「有名人」になる為には、簡単なことではない。
彼女が求めているのは「チョッと着飾って、お金持ちのフリをして、ホテルなどのゴージャス(?)なパーティーに出てみたい」と言うことであって、決して「セレブ」ではないのでは?と、思ったのだ。
何よりも、「セレブ」に付きモノの「チャリティー」などには、まったく興味が無さそうだったのだ。

参加している人たちの多くは、普通のサラリーマンやOLらしく、「人脈作り」と考えて参加している人たちもいると言う。
しかし、本当のセレブが参加している訳ではない。
参加者の多くは、「セレブを装いたい」と言う人たちなのだ。
その意味で「似たような価値観をもった人たちの集まり」なのではないだろうか?
「人脈作り」と言うのであれば、様々な価値観を持った人たちが集まるような会のほうが、人脈作りには役立つと思うのだが、違うのだろうか?

番組を見ながら、バブルの頃に流行った「異業種交流会」を思い出した。
もちろん、本格的な交流会もあったが、多くは「遊び仲間を見つける会」のような内容が多かった。
私も人に誘われ、1、2回参加したことがあるのだが、さほど興味の持てる会ではなかった。
その後、どうなってしまったのかは知らない。

ただ、その番組を見ていてビックリしたのが、そのようなパーティーを企画して、ビジネスにしていると言う点だった。
おそらく、「見栄っ張り」な気質がある名古屋ならではのビジネスだと思うのだが、個人的には「いかがなものか???」という気がした。
何となく、あだ花というかブーム乗り逃げビジネスのような気がするのは、私だけだろうか?