日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

株主総会と役員報酬

2010-06-29 20:28:44 | 徒然
今日が、3月期決算企業の株主総会集中日だった。
数年前の外国投資家たちの姿は、ほとんど無くなった株主総会となったようだ。
外国投資家の要求が無くなった代わりに、今年の株主総会の争点は「役員報酬」だったようだ。

株主総会が始まる前から、「1億円以上の役員報酬を公開」する企業が複数社あった。
最高額は、日産のゴーンさんだったようだ。
8億円を超える報酬と言うのは、おそらく日本最高額なのでは?と、思ってしまった。
他にも、ソフトバンクや大日本印刷など「1億円報酬獲得者」がいらっしゃる。
「一億円以上の役員報酬 主要企業一覧」(産経bizより)

日産のゴーンさんやソニーのストリンガーさんのように、外国からこられた社長さんや会長さんたちは、突出して高額な報酬をもらっている印象がある。
業績が好調な任天堂などの役員さんなら、1億を超える報酬額も当然と言うか、違和感が無いのだが、税金が投入された銀行の持ち株会社の役員さんが高額な報酬をもらっているコトを知ると、「どうして?」と疑問がわいてしまう。
今回の株主総会でも、「株主配当が無いのに1億を超える報酬をもらっていると言うのは、おかしいのではないか!」と言う、指摘をした株主さんもいらっしゃったようだ。

このような、やり取りが新聞やニュースで取り上げられると、日本の株主の意識が変わり始めているのでは?と、感じる。
外国の投資家による、日本の企業文化と相対するような高圧的な提案よりも、今回のような
①企業経営に対する疑問を投げかけ
②経営陣の考えを引き出す
コトで、より前向きな「株主の経営に対する姿勢」が出てくるだろうし、かつてのような「シャンシャン総会」よりも、健全のような気がする。

何故なら、役員は株主から企業経営を任されていると言う立場にある。
であれば、株主には経営陣の考えを聞き出すコトも大切だろう。
様々な議決内容に「異議なし」の繰り返しで、1時間も満たないような「シャンシャン総会」は、既に過去のモノになりつつあるのでは。
「儲けに似合うだけの報酬」というだけでは、数多くの株主を納得させることはできないだろう。
むしろ「企業経営を任されている立場としての明快なビジョンを示しながら、如何に業績を上げることができるのか?」そんな姿勢が役員たちに求められ始めているように感じる、株主総会集中日だった。