日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

食の危機管理

2011-05-04 12:55:36 | 徒然
このGWに、家族で回転寿司や焼肉店で・・・というご家庭も多いだろう。
そんな時に、安価な焼肉店のユッケを食べた子供が亡くなるという事件が起きた。
実は、この事件を知ったとき「いつ頃から、子供がユッケを食べるようになったのだろう?」と、疑問に思ったのだ。

私の中では、ユッケのような食べ物は大人の食べ物で、小学生くらいの子供が食べるというイメージがなかったのだ。
「家族揃って焼肉店で食事をするのだから、子供だってユッケぐらい食べるだろう」と言われるかも知れないが、30年くらい前までは「大人の食べ物・子供の食べ物」という区別があったように思う。
そもそも「生肉を食べる」というコトが、何か特別なことで子供が食べてはいけないものというイメージが強くあったのだ。

もちろん、昔から「生肉を食べる」というお料理はある。
九州の郷土料理「馬刺し」や、「タルタルステーキ」という生肉のステーキもある。
ただ一般的な料理として、食べられていたのか?といわれれば、違う気がする。
私自身、「タルタルステーキが自慢の店」というレストランを知らない(名古屋に無いだけかも知れないが)し、、「牛刺し(や「牛タタキ」)」などは、やはりお父さんが食べるモノというイメージがある。
事実、「大阪府感染症情報センター ものしり講座」では、注意を呼びかけている。

それが、比較的安価な焼肉店が増え、チョッとした家族のご馳走といった時の「家族メニュー」になり、大人の食べ物だった(と思っていた)ユッケなども子供が食べるようになったような気がする。
それだけ「本場韓国風焼肉」が、一般的になってきたというコトなのだと思う。
間違って欲しくないのは、「韓国風焼肉=比較的安価な焼肉」ではないということだ。

「様々な国の食べ物が、比較的リーズナブルで食べられる」というのは、日本の良いところだと思う。
その中で、多くの人たちに指示され食文化として根付いてきた「韓国料理」があってもおかしくは無いし、日本人好みに味付けを変えたりし、より人気料理となり日本の食文化が豊かになってきているのだと思う。
その意味で「ユッケを食べる」コトは、問題の無いコトだと思っている。

それにしても、今日のニュースで「2008年から2009年までの間で、生食用牛肉の検査が無かった」という事実を知ったとき、「日本全国の焼肉店のユッケだけではなく、タルタルステーキや牛刺しは大丈夫なのか?」と思ったのは私だけでは無いと思う。
それは価格という問題ではなく、ブームが先行し食品衛生という管理が遅れていたというコトになるのでは?
日本人の食の安全に対して、とても敏感だと思ってたが、子供に生肉を食べさせるコトに抵抗感がないとか、このような検査をおざなりにしていたというコトに、驚いている。