日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

3.11以降のテレビ

2011-05-20 13:19:57 | アラカルト
最近盛んに聞かれる言葉の一つに、「3.11以降」がある。
ご存知の通り「3.11以降」というのは、「東日本大震災後」という意味だ。

この震災で何が大きく変わったのか?と言えば、それは生活者の意識だと感じている。
地下鉄に乗っても、「ブランド大好き名古屋女性」のはずが、ブランド品を持っている女性の姿が減ったような気がする。
背景にあるモノは?と考えると、昨今の「オマケ本ブーム」の影響もあると思うが、全体に地味な感じが多くなってきている様に感じるのだ。
とはいっても、名古屋の繁華街にある海外有名ブランドの路面店や百貨店のショップには、お客さんが入っている。
何となくだが「ブランド品を持っています!」という持ち方から、小物アイティムへと移り始めているような印象を受ける。

そして、今日のタイトルとなっている「テレビ(番組とCM)」についてだが、生活者の意識変化ほどの変化がないような気がしている。
と言うよりも、「以前と変わらず」という印象なのだ。

震災から1ヶ月ほど後で流れたサントリーの「上を向いて歩こう」・「見上げてごらん夜の星を」と言った、人の心をスッと後押しするようなCMもあったが、以前と変わらずと言うテレビCMが殆どだ。
震災から2ヶ月余り過ぎただけなので、今の生活者マインドを動かすようなテレビCMの製作はまだ難しいのかも知れない。
だが、新商品のテレビCMなどはもう少し工夫が欲しい、と感じることが多いのも事実だ。

そのテレビCMよりも「・・・???」と感じるのが、テレビ番組かもしれない。
「節電キャンペーン」が全国で展開されて、強化地域となっている東京電力及び中部電力管内では、「節電を止めてでも見たい!」と言うテレビ番組がどれだけあるのだろう?
個人的なコトで申し訳ないのだが、GW頃からテレビの視聴そのものの時間が減ってきているのだ。
その理由は、「何となくテレビという時間が多かったのでは?」という生活スタイルの見直しをしたからだ。
趣味:テレビCMという私としては、「何となくテレビ」視聴の中で見つけるテレビCMを見ることが楽しみだったのだが、その楽しみよりも「見たいというテレビCMも番組もないな~」というのが、今の気分なのだ。

これまでは、成功した番組やCMのパターンを踏襲するコトで、ある程度の話題作りなどができたが、大震災によって大きく気持ちが変わってしまった今は、過去の成功パターンなどは参考にならない。
そのことに、早くテレビなどのメディアは気がついて欲しい。