日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

ややヒステリックな方が、信頼できる?

2013-02-26 14:15:57 | アラカルト
昨日、youtubeにUpされた「子宮頸がんワクチン」についての映像を見ていた。
登場した女性は、熱く子宮頸がんワクチンの危険性を訴えている。
危険性だけでは無く、政府によるワクチン接種の勧奨および公費負担に対する反対、と言う内容だった。

拙ブログにきて下さる男性諸氏にとって「子宮頸がんワクチン」そのものは、余り馴染みの無いテーマかも知れない。
「子宮頸がんワクチン」の接種対象となる女性も小学校高学年から中学生と、年齢が低い
「子宮頸がんワクチン」を接種したからと言って、100%予防できるというわけでは無いが、「子宮頸がん」が感染型がんであるコトなどからワクチン接種による予防+20代からの検診によって、「子宮頸がん」で命を落とす女性が格段に減る、と言うコトが判っている。
何故なら、日本の場合20代後半から急激に罹患者数が増えてくるからだ。
国立がんセンター 統計データ2005年度調査

海外では先進諸国を中心に、「子宮頸がんワクチン」の接種は公的費用で行われ、結果「子宮頸がん」による死亡者数は減る傾向にある。
おそらく先進諸国の中で罹患者数が年々増えているのは、日本くらいだろう。
その様なコトもあり、ワクチン接種で命を落とす女性(実は、同じヒトパピローマーウィルス類の感染によるがんは他にもあり、亡くなる男性もいらっしゃる)のを減らすだけでは無く、罹患者数そのものを減らすコトで医療費の軽減を目指している。

映像では「ワクチン接種」による副作用などを中心に、件の女性は「子宮頸がんワクチン接種の危険性」を熱く熱く訴えているのだが、見ていると、その思いがヒステリックな様相を呈してくる。
話の内容の半分以上は、必要以上の誇大表現であったり、その女性の勉強不足が目立つ内容。
ただ、見ているこちらもなんだかその女性の言い分が、とても正しような気がしてきたのだ。

どうしてだろう?と考えると、女性の話よりもややヒステリックな話し方や不安材料の提示から「私の話しているコトは正しく、広く社会に知らせる使命がある」という、一種の錯覚を起こさせているのでは?と感じたのだ。

同じでは無いにしても、ヒトラーの演説なども話をしている内に熱を帯び、ややヒステリックな話し方になり、それに群衆が熱狂する。
そんな印象を、件の女性にも感じてしまった。
とすれば、多くの人を説得する時はややヒステリックな話し方と不安を煽るコトで、理解を得やすいと言うコトだろうか?
本当は、受け手がその雰囲気に飲み込まれない、「醒めた感覚」がとても大切だと考えたのだった。