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マツダは大丈夫かな?

2015-09-25 21:33:34 | ビジネス

VWの「排ガス不正」は、ドイツの自動車メーカーにとって大きな衝撃となった。
衝撃だけではなく、独車全体に対する疑惑となってしまったようだ。 

Yahooニュース(時事通信):「独BMWも11倍超過」=欧州排ガス基準ー米NPO調査
疑惑を受けたBMW側は、すぐに「不正はない」と反論をしているが、反論できる第三者による具体的なデータが出ていないためだろう、株価が一時暴落したようだ。

VWもBMWも「排ガス規制」で問題になったのは、ディーゼル車だった。
いわば「クリーンディーゼル」を謳い文句に、積極的に売り出していた車種だ。
このような問題が起きると、「クリーンディーゼル」を謳うクルマ全体に、疑惑の念が抱かれるようになる。
ただ、欧州車を中心にディーゼル車への期待は大きいようだ。
事実、今日の日経新聞には、ジャガーが「クリーンディーゼル車」を発売する、という記事があった。
日経:輸入各社が相次ぎ新車 ジャガーはディーゼル車発売

「クリーンディーゼル」のイメージが悪くなったことで、とばっちり?を受けそうなのだが、マツダだろう。
ご存じのように、マツダは昨年ディーゼル車を久しぶりに発表し、人気を博している。
日本の自動車メーカーの中でも、元気があると感じさせるのがマツダ。
テレビCMなどでも、イメージよりも「クルマ作りにかける想い」を出すコトで、技術の高さから生まれた「クリーンディーゼル」を伝えて、成功をしている。
(もう一つ注目する点は、CMで使用しているクルマのカラーがすべて「赤系」という点だ。「赤系」のカラーイメージは、「挑戦」や「決意」といった、積極果敢な気持ちを表現する色と言われている。それだけマツダが力を入れた技術のクルマである、ということでもある)

もちろん、マツダは「排ガス規制」の不正はしていないと思っているし、信頼をしている。
ただ、今回の騒動は「クリーンディーゼル」というクルマ全体の、イメージダウンを招くだけの大きな問題なのだ。
ディーゼル車をつくっていないメーカーであっても、「日本のすべてのクルマは、排ガス規制を順守している」ということを、国内だけではなく国際市場にも訴えていくコトが必要だと思う。
むしろ、早い段階で訴えるコトで「日本車の安全性・機能性・環境性能」などの高さを、改めて示すチャンスとなるはずだ。

特にマツダの場合、「同じクリーンディーゼル車でも、VWやBMWとは、このように違いますよ!」と言うことで、市場への安心感を作り出すコトができる。
それだけではなく「クリーンディーゼル」という点では、遅れをとっていた感のある日本車が、市場を挽回するチャンスとなる。

今回の「VW車によるディーゼル車の排ガス不正問題」を、ピンチととらえチャンスとできるのか?マツダだけではなく、日本の自動車メーカー全体の動きを注目したい。