日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

ペットブームの陰で・・・

2015-09-29 21:15:55 | アラカルト

我が家は古い集合住宅なので、当然のことながらペットを飼ってはいない。
ただ、最近のペットブームを見て「凄いな~」と思うことがあった。
それは、仕事の都合で出かけていたある事務所近くに、1年ほど前、突然ペットショップができたときのコトだ。
路面店なので、人通りの多い側には「人気の犬種」のゲージがおかれ、道行く人が立ち止まっていた。
私も立ち止まり「かわいいな~」と眺めていたのだが、そのゲージの上には「月々のお支払いプラン」が、表示してあり「ペットといえども、商品なのだな~」と感じていた。

そのような「お店」で販売される、ペットは「商品」として流通している。
時々、新聞などで「犬・猫のブリーダーの管理の悪さから、周辺住民に迷惑をかけている」という話題が、登場するが「商品」として流通という点では、ほとんど報道されていなかった。
その「商品として流通するペット」について、朝日新聞に掲載されていた数字を見て、驚く半面「その程度なのか?」という疑問を持ったのだ。
朝日新聞:犬猫2万匹、流通過程で死ぬ 国内流通で初めて実数判明

数年前に、日本で飼われている犬の数が新生児の数を抜いた、と話題になったが、それよりもはるかに多い数の犬や猫が飼い主と出会う前に亡くなっているのだ。
それらの処分方法(犬・猫好きの方にとっては嫌な表現だともうが、あえて使わせていただく)などは、この記事ではわかっていない。
そしておそらくこの2万匹よりも多い数の犬や猫が、野良化したり殺処分をされたりしているのでは?と、想像する。
他にも、我が家のような「ペット飼育不可」だろうな~と思われる集合住宅などでも、ペットを飼っていらっしゃる方もいらっしゃる。
このような場合、飼い主のモラルということが度々指摘されるのだが、そのモラルが向上している・・・という話はあまり聞くコトがない。

流通過程で食べられなくなる食品とペットは同じだとは思わないが、「商品」として見るとその扱いは同じような感覚になってしまうのだろうか?
そしてその感覚の延長として、気軽にペットを飼っている・・・という傾向はないだろうか?

ちなみに、上述したペットショップは、半年ほどで撤退してしまった。
「ペット販売」というビジネスの気軽さというか、ある種の責任感の無さというのも感じた。
ペットブームをうんぬんする気はないが、そのブームの陰にある問題ということも、考えなくてはならないという気がする。