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台風17号災害に思う

2015-09-11 20:24:01 | 徒然

関東から東北にかけて大きな爪痕を残した、台風18号。
前日、上陸した台風18号も静岡県などでは、大洪水を起こしたが、17号はそれ以上の被害をもたらした。
あまりの被害に、愕然とした。

今回の災害を大きくしたのは、長雨に加え、短時間で1ヵ月以上の降水量の雨が降ったというだけではなく、堤防の決壊によるところが大きいように思う。
私と同世代以上の方であれば、「堤防決壊」というと「多摩川の堤防決壊」を思い浮かべられると思う。
まさに、その当時見たニュース映像のような状況が、今回起きたという印象を持っている。
NHKアーカイブス:マイホーム流出 多摩川堤防決壊

決壊をした多摩川では、その後住宅地を川沿いから離し、住宅地の整備をやり直したと記憶している。
そのときの教訓が、他の地域で生かされていなかったのだろうか?

もう一つ感じたコトがある。
それは、今の河川と昔の河川とでは状況が違う、というコトだ。
以前「大地の芸術祭 越後妻有トリエンナーレ」をプロデュースをされた、北川フラムさんのお話しを聞いたことがあるのだが、中越地震が起きた後の大雨で、山古志村などにある一部の川が氾濫し、大きな被害をもたらしたコトがあった。
ただ不思議なコトに、新しい堤防周辺の被害は大きく、昔からの「堤」がある地域は被害が少なかった、という。
昔の人のほうが、自然災害の脅威にさらされていたと思うのだが、もしかしたら、昔の人のほうがその土地にあった治水事業をしていたのかもしれない、という指摘をされていた。

まさに、多摩川の堤防決壊も同じコトが指摘された。
無理な造成をするために造られた堤防・・・そのような、都市計画となってしまっていたのではないだろうか?
1年前の今日、御嶽山の噴火で多くの登山客が亡くなられた。
御嶽山の「嶽」という字は、山の下に地獄の獄という字。
今回大被害を起こした「鬼怒川」も、「鬼が怒る川」。
土地土地の名前というのは、その土地の由来のようなモノを示していると思う。

平成の大合併だけではなく、区画整理などで昔の名前が無くなるコトがあるが、昔の名前にはそんな土地土地の由来があり、そのような由来を考えた都市計画をする必要があるかもしれない。

被災された方々には、お見舞い申し上げます。

追記:「鬼怒川」の由来については、明治以降につけられた名前のようです。
    それ以前は「絹川・衣川」という字が使われていたようですので、決して「鬼が怒る川=氾濫する川」
    という由来ではないようです。
    ウィキペディア:鬼怒川