Yahooのバナー広告にマックの「月見バーガー」の広告が、表示されるようになってきた。
毎年恒例の広告なので、この広告が表示されると「秋だな~」と、感じられる方も多いのではないだろうか。
マクドナルド:月見バーガー/北海道チーズ月見バーガー
ご存じの方も多いと思うのだが、ここ2,3年のマックは業績不振に陥っている。
しかも、打つ手打つ手が、裏目に出ている感がある状態だ。
そのような状況の中で、日本?独特の定番メニュー「月見バーガー」の季節になった。
広告をご覧になられた方は、気づかれたと思うのだが今年の「月見バーガー」は、例年とは少し違う。
「北海道産チーズ使用」を、アピールしているのだ。
これまでの「チーズ月見バーガー」で、使われていたチーズの産地がどこであったのかは、知らない。
そもそも、マックが素材産地をPRするような広告は、これまでにはなかったような気がする。
マックとは対極にある?モスバーガーは、これまでも「産地や生産者」の姿を全面に出すことで、商品の安心や安全ということを、生活者に訴求してきた。
今回のマックの「チーズ月見バーガー」は、モスバーガーほどではないにしても「産地をいう」ことで、商品の安心や安全、といったことを生活者に伝えようとしているようだ。
振り返ってみれば、マックの売上は数年前から徐々に落ち始めていたが、加速させたのは昨年に起きた「中国加工の鶏肉事件」だった。
その後次々に発覚する、素材やキッチンでのトラブルなどが、これまで落ち込み始めていた売上の減少に、拍車をかけたような状態だった。
売上回復のための様々なキャンペーン商品も、ことごとく生活者からソッポを向かれた感があった。
というのも、キャンペーン商品そのものが、日本の生活者を考えた商品ではないような気がしたからだ。
たとえば、「ハワイアンキャンペーン」の時の「ハワイアンパンケーキ」などは、すでにブームが去った後という気がしたし、朝メニューとして登場した「チキベジ」は広告写真そのものが、美味しそうには見えなかった(あくまでも、個人的感想だが)。(これも、個人的な見方だが)なんだか、野菜の入った安い練り物のようだった。
そのような状況の中で、マックのシーズンキャンペーン商品の中でも、人気が高いと言われている「月見バーガー」のシーズンになった。うろ覚えで申し訳ないのだが、この「月見バーガー」は米国本社から指示を受けてのキャンペーン商品ではなかったような気がする。
だからこそ、日本の生活者が気にしている「生産地」を全面に出すことで、業績回復の切っ掛けを作ろうとしているのでは?という、気がしたのだ。
元々人気の高かった「月見バーガー」だが、日本マクドナルド社にとって今回のキャンペーンは、吉と出るだろうか?