アメリカの大学で、面白い実験をした結果レポートがあった。
GetNavi WEB:ポップコーンを「箸」で食べると「おいしくなる」という研究が。どういうこと?
この実験は、日本ではなく米国の大学で実施されたものなので、日本で同様の実験をして同じ結果になるのかは、分からない。
ポップコーンではないが、日本では既に「ポテチ用箸」というモノが、商品化され販売をされているからだ。
なんとなくだが、日本では「ポップコーンを箸で食べている」という人が、既にいるのでは?という気がするからだ。
ポテトチップスとポップコーンとでは、どちらが箸で食べやすいのか?という、問題はあるとは思うのだが「潔癖症」と自負されている方などは、案外「箸でポテトチップスはもちろんポップコーンも食べている」のでは?と、想像している。
この記事で、注目する点は「ポップコーンを箸で食べる」という行為ではなく、「いつもと違った方法で食べたり、飲んだりする」と「どのような気分になるのか?」という点だ。
アメリカ人にとって、「ポップコーンを箸で食べる」という行為は、「いつもと違う方法で食べる」ということになるだろう。
この実験では、「いつもと違う方法で、水を飲む」ということも実施している。
その方法は、参加者の自由な飲み方ということになっていたようだが、「封筒に水を入れて飲む」とか「猫のようにペロペロのなめるように水を飲む」など、やや奇想天外な飲み方をされた方もいらっしゃったようだ。
そして、そのような「枠にはまらない飲み方をしたほうが、美味しい」と感じたという。
記事には考察の内容が書かれているが「いつもと違うことをすることで、初めて体験をするような感覚になる」ということが、重要ということだろう。
それは「視点を変える」という点でも、有効な方法なのでは?という気がしている。
「物を買うからコトを買う」ということが言われるようになって久しい。
「商品を買う」ことよりも、「その商品を買う過程の体験を買う」ということなのだが、「商品を買う過程の体験」に何が必要なのか?といえば、おそらく「ワクワク感」や「チョッとした驚き体験」だろう。
だからといって「ワクワク感」や「驚き体験」などの仕掛けは、そう簡単にできるわけではない。
しかし、この実験のように「これまでの常識とか、当たり前」を少しずらしてみるだけで、「新しい体験」と感じるのかもしれない。
多くの企業が「コト消費」ということに対して、悩んでいるような気がしている。
「物」という具体的で、形があれば「つくる」ことは簡単だが、「コト」となると具体性が無く、形が無い。
とすれば、このような「(当たり前を)ずらしてみる」というところから、生活者の「ワクワク感」を探すことも有効な方法だと思うのだ。