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節電が新たな市場を創り出す?

2012-09-14 15:41:29 | ビジネス
我が家に来るいくつかの通販カタログも、秋~初冬版になってきた。
アパレルのカタログを見ていると、おもしろいコトに気がついた。
それは、ここ数年来続いている「発熱素材」が随分と進化している、と言うコト。

「発熱素材」と言えば、ユニクロの「ヒートテック」だと思うのだが、最近の傾向は「調温素材」と呼ばれる素材が中心になっている。
この「調温素材」というのは、「熱を吸収して涼しさを感じさせたり、熱を放出して暖かさを感じさせる」という性質を持っている。
有名なトコロでは「アウトラスト」という素材がある。
この「アウトラスト」は、NASAが開発した素材として話題になったのでご存じの方も多いと思う。

同様の性質をもった素材が、この秋~冬向けのアパレル素材として、Tシャツやニットなどの商品を次々と発表している。
例えばクラボウインターナショナルの「LUNACEL」などは、「アウトラスト」のライバル素材だと言える。
他にも、具体的繊維メーカー名が出ていないが、同様の性質を持った素材のアパレルに力を入れている様に感じられるのが、この秋~冬の通販カタログだ。

何故だろう?と考えると、やはりユニクロの「ヒートテック」の存在は大きいと思う。
実際、「ヒートテック」の大ヒットによって大手スーパーや通販会社は、同様の機能を持った商品を次々と発表した。
ユニクロのライバル(?)ファッションセンター・しまむらも、同様の機能を持った商品を販売している。
しかし「ヒートテック」と同様の機能では、新しくアピールするものが無い。
だから「温調機能」という、素材が目立ち始めたのでは?と考えている。

一方で、年辺りから急激にこの様な「機能繊維」を使ったアパレルが増えてきたコトを考えると、「節電」があるのでは?と言う気がしている。
まだまだ残暑は厳しいが、この夏「冷感素材」を謳うシーツなどが目立って多かった。
寝ている間に、生暖かくなるジェルパッドに代わる素材として、体が接するトコロだけ冷たさを感じる為、寝返りを打てば常に冷たい感触で過ごせる、と言う素材のシーツで随分人気が高かったような印象がある。

今の状況を考えると、この冬も「積極的な節電」が必要だろう。
でも、辛い思いをしながら節電はしたくない。
そんな生活者の思いが、意外にも「機能繊維」という新しい市場を創り出しているとしたら、「節電」も悪くないコトかも知れない。




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