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チョットおもしろい「コラボ」商品

2012-05-19 18:30:08 | ビジネス
今ではすっかりおなじみとなった感のある「コラボ商品」。
特に食品の分野では盛んで、「湖池屋と日清」共同で作ったポテトチップスなど期間限定品として、販売されるコトも珍しくなくなった。

そんな食品のコラボ商品流行の昨今だが、チョット変わった「コラボ商品」があった。
中日新聞に掲載されている「ミカンドーナッツ」と言う記事だ。

単なる地元名物を使った新製品、と言うだけなら目新しさも無い。
だが、この「ミカンドーナッツ」は、様々な小さな企業が集まって作った「コラボ商品」。
そんなトコロがおもしろい、と思う。
特に、地元の名産品を商品化するに当たり協力をお願いした企業が、隣接県である奈良県宇陀市の農産物加工組合というのが、おもしろい。
位置的には山を一つ越した様な感覚だと思うのだが、小さな企業同士が集まった「コラボ商品」というと、同一地域内でおさまってしまう様な傾向が強かったと思う。
それを、山一つ超した隣接市と言えども、隣の農産物加工組合に依頼する、と言うのは大変だったのではないだろうか?

それだけではなく、他にも協力をお願いした企業が納豆製造の会社というのもユニークなトコロだろう。
それで「納豆菌入り焼きミカンドーナッツ」と言う商品になった、と言う訳だ。
普通であれば、地元の製菓店などに協力をお願いすると思うし、そのほうが自然な気がする。
そこをあえて、納豆を作っている企業にお願いしたのかは、この記事では分からない。
分かる点は「健康志向」というトコロだけ。
ただ、納豆を作る企業にドーナッツを作ってもらう、と言う発想自体とてもおもしろいと思うし、それに応える納豆メーカーさんも挑戦者という気がする。

だからこそ話題にもなるのだが、この様な小規模の企業や農業団体が自分たちの持っている技術を持ち寄って新しい商品を作る、と言うコトは地域産業の活性化だけでは無く、意外な技術発展をさせる可能性もある。
今回の場合は「納豆菌をお菓子に使う」という、今まででは余り考えられない技術だ。
もしかしたら、「納豆菌入りパウンドケーキ」といった商品が登場してもおかしくは無いだろうし、それによって「納豆菌」そのものが一つの商品として市場に登場する可能性もある。

その意味で、とてもおもしろい「コラボ商品」だと思う。


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