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「恵方巻」よりも「水無月」を‐郷土食を知る‐

2024-07-02 19:41:58 | アラカルト

昨日か7月に入った。
今年も半分が終わった、ということになる。
今年前半は、いきなり「能登半島地震」が起きるなど、不穏なスタートとなった。
だからこそ、1年を折り返した今月は、より無病息災を願いたい、と思うのだ。

さて、その「無病息災」を願うお菓子があることをご存じだろうか?
京都の和菓子店では、この時期になると店頭に並ぶ「水無月」だ。
農林水産省:うちの郷土料理「水無月」京都府 

関西の中でも京都の他、滋賀県の一部でも食べられているようだが、6月30日の「夏越の祓(なつこしのはらえ)」の時に頂くようだ。
和楽:夏越の祓と水無月の関係とは?彬子女王殿下と知る日本文化入門 

これらの記事を読む限り、節分の「恵方巻」よりも伝統もあり、そのいわれも意味深いモノがあるように感じるのだが、何故か話題になることはあまりない。
というよりも、メディアなどで扱われることがほとんどない為、全国的に知られていないのだろう。

実は、「夏の暑気払い」として挙げられるお菓子は、他にもある。
例えば「土用餅」と言われるモノだ。
「土用の丑の日」と言えば、鰻が定番となっているが、「土用餅」と呼ばれるぼた餅もある。
「水無月」同様に、小豆を使ったお菓子ということを考えると、おそらく「小豆」の色が邪気を払い、腹持ちの良い餅を食べることで、暑い夏を乗り切る、という先人の知恵なのかもしれない。

日本の伝統食には、このような「物語」がある。
日本だけではなく、世界各地にある「伝統食」には、同様の「物語」があり、その地域の人たちの食だけではなく、文化そのものを支えてきたのではないだろうか?
そのような「物語」と共に、日本の食を楽しむことも、大切なのではないだろうか?
と同時に、これらの「地域に根付いた行事食」は、全国展開をする必要はない、と考えている。
何故なら「そこの場所に行かなくては体験できないモノ・コト」だからだ。
ただ、このような「地域に根付いた行事食」を、自治体などが積極的に全国・世界に向け発信し続けることで、新しい市場が生まれるのでは?と、考えている。





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