先日友人が、Facebookにとても素敵な施設の写真を、投稿していた。
どのような施設なのか?と思い、調べてみると「二期倶楽部」という、施設だった。
那須高原にある広大で自然豊かな敷地に、離れにように点在する40室余りの宿泊施設、レストランやスパ施設などがある、というぜいたくな「リゾート施設」だ。
何でも、那須の御用邸にも近いことから皇太子ご家族などもレストランをご利用される、という「高級」という言葉が似合いそうな施設でもあるようだ。
サイトを見ると、この秋で営業を終了するとある。
二期倶楽部公式HP:二期倶楽部営業終了のご挨拶と新プロジェクトについて
ネットなどではとても評判が良く、「世界のホテル100」にも選ばれているというリゾートホテル。
しかも開業から30年余りたち、国内外から評価もされているというのに、なぜ?という、疑問が起きた。
どうやら、営業そのものの問題というよりも、親会社で起きたとその親会社との考えの違い、親会社側からは経営に対する不満などがあったようだ。
裁判にまで発展したようだが、結局「二期倶楽部」の運営は違う企業が引き継ぎ、「二期倶楽部」自体は新しい施設を創り、再スタートをするということになったようだ。
ここで気になったのは、事業を引き継ぐ企業はどこなのか?という点だ。
名前が挙がっているが、「星野リゾート」だ。
本当のところは、分からないのだが「星野リゾート」もまた、日本のリゾートホテルとして、有名な企業であることには変わりないだろう。
ただ「星野リゾート」と「二期倶楽部」の、「リゾート」に対する考えが違うような気がしている。
「星野リゾート」が全国各地に、ホテルを展開しているのはご存じの方も多いと思うのだが、その展開をしているホテルの多くは、経営不振などに陥った旅館やホテルを買収し、「星野リゾート」が運営をしている。
リゾートホテルという事業というよりも、投資事業のような側面もあるような印象を持っている。
「星野リゾート」という名前に変わったコトで、それまでのイメージを一新し、新しい顧客の獲得に成功しているのだから、あれこれ言われる筋合いのものではないが、それまで「二期倶楽部」という理ぞとホテルが創り上げてきた「文化」は、どうなってしまうのだろう?と、思ったのだ。
というのも、「二期倶楽部」の実質的経営・運営をしている(まだ営業中なので、現在形)北山ひとみ氏は、「自然と文化」をキーワードにしてきたからだ。
単なる「自然を感じる宿泊施設」ではなく、芸術や文化を通して「ヒューマンサイズのリゾート文化の創造」という場として「二期倶楽部」を創ってきたように思えるからだ。
利用者側に、そのような「文化や芸術の理解を求める」ようなコトはないとはいえ、そのような企業文化に共感できる人達がフロントランナーとなり、「二期倶楽部」というブランドを創り、ある種のステータスを創ってきたのでは?と、考えている。
とすると、投資事業に軸足を置きつつある「星野リゾート」とは、どこか相容れないモノが生まれてくるのでは?という、気がしている。
明快な企業文化を持っている企業の買収、事業継承というのは、過去の利用者から納得してもらい、認めてもらう必要がある。
果たして「二期倶楽部」の事業を引き継ぐ企業は、その利用者の期待に応えられるのだろうか?
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