一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

12月4日のLPSA金曜サロン・大きな悔いが残る

2009-12-07 01:06:13 | LPSA金曜サロン
12月4日のLPSA金曜サロンは、昼が神田真由美女流二段、夜が中井広恵天河の担当だった。この日は午後2時40分ごろ入室したが、ドアのすぐ向こうで植山悦行手合い係氏が受付をしていたので、ひるんだ。ここは通常夜の部の指導対局が行われる場所なのだ。では入口左を鉤型に曲がった、定位置の受付はと見ると、そこはホワイトボードで区切られ、「閉鎖状態」になっていた。
植山手合い係氏に理由を訊くと、「取材があるので」とのこと。神田女流二段はいつものように、奥で将棋を指していた。
それから1時間も経たずに、4時半から指導開始の中井天河が早くも訪れた。某雑誌の、中井天河への取材なのだった。雑誌の名前はここでは明かさないが、実年層を対象にした通信販売の定期購読誌で、新聞広告でもよく見かける。列車の旅特集がよく組まれていて、食指が動かされるのだが、定期購読までする気は起きない。
雑誌スタッフがふたり訪れ、ホワイトボード奥の「別室」で取材開始。取材が終わったあとも、サロンの対局風景をバシャバシャ撮っていたので、後日掲載される雑誌には、豊富にページが割かれると思う。詳しくは、後日アップされるであろうLPSAホームページのニュースを参照してほしい。
夕方になって、唐突にF氏が訪れる。数ヶ月ぶりだ。F氏は初夏にサロンデビュー以後、毎週顔を見せていたので、私はF氏が金曜サロンのレギュラーメンバーになったと思っていた。しかし秋口に入るあたりからパッタリ来なくなり、ほかの会員らと心配していたのだ。
ちなみに金曜サロンは、レギュラーメンバーが2、3週「欠席」すると、病欠と思われる。ちなみに私が夏休みで2週休んだときは「彼はいつまで休んでんの?」という会話があったそうだ。F氏は元気そうで、なによりであった。
私は神田女流二段との指導対局を終えたあと、中井天河との指導対局に入る。中井天河はこの2日前、女流名人位戦A級リーグ最終局で、矢内理絵子女王に勝ったものの、順位の差で降級となった。中井天河は鋼鉄の精神力の持ち主とはいえ、そのショックは小さくないはずだ。それがまだ尾を引いていれば、今回も勝機はある。私はいつも以上に気合を入れて、指導対局に臨んだ。
このときの模様は後日詳しく述べるが、序盤で私に機敏な一手が出て、局面をリード。その後も優位に局面を進めた。ここで部分図の符号を記す。

上手 中井天河:3三角、4四歩、6三歩、7三歩、8一桂、8二飛、8三銀、9一香、9三歩 持駒:なし
下手 一公:6五歩、7五歩、7七角、8五銀、8八飛、8九桂、9七歩、9九香 持駒:歩2

上手が手損で凹まされているのに対し、下手は歩得で伸び伸びしている。ここで上手は☖9四銀と出る。私はさして考えもせず☗8四歩と押さえたが、疑問だった。局後の短い感想戦(これは私が切りあげてしまうから、短いのだ)では出てこなかったが、帰宅後の検討では、ここはソッポの銀など相手にせず、スッと☗8四銀と出るのだった。上手には持駒がないので、次の☗9六歩~☗9五歩の銀取りが、分かっていても受からない。こう指せば、私会心の一局ができあがっていただろう。
このあとは私に見落としも出て、まだむずかしい形勢だったが、戦意喪失した私は、力なく駒を投じた。「エッ!?」と中井天河は声を上げたが、もう私に指す気力がなくなってしまったのだから、仕方がない。
中井天河から白星を頂戴するのは至難だ。ましてや「サイン勝負」となれば、中井天河も(表向きは)本気モードでくる。そこで勝利しサインを戴くからこそ、そのサインは輝かしいものとなる。その数少ないチャンスを今回は摑みかけていたのに、みすみす落としてしまった。この敗戦は、かなりこたえた。
今年はこれまで金曜サロンで、LPSA女流棋士と渡部愛ツアー女子プロに、延べ75局も教えていただいたが、本局は最も悔いの残る将棋となった。
コメント (7)
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