検索サイトで「一公」と書いてクリックすると、「一公の将棋雑記」が上位に出てくる。ありがたいことだと思うが、それらの中に、いつも気になるサイトがある。「鹿児島のフランス菓子・一公(イッコウ)」というやつである。
今回の旅行は、きのう長崎の喫茶店にお邪魔して、目的の大半は達している。きょう19日(土)は、このフランス菓子店・一公を訪ね、そこのケーキがいかほどのものか、食してみようと思う。
前夜は熊本のビジネスホテルに泊まる。しかし明け方、いやな夢を見た。このブログにもときどきコメントをくれる、Guten Tag氏が、夢に出てきたのだ。
Guten Tag氏と私が雑談をしていると、Guten Tag氏が、「実はボク、テレビのCMに何度か出たことがあるんですよ」と言う。そしてなぜかふたりの空間に画面らしきものが現れて、Guten Tag氏のCMが流れたのだ。ところがそれが、Guten Tag氏の顔にボカシが入っていたり、後ろ姿のアップだったり、声だけの登場だったりと、ロクなCMがない。
なんだこれ!? と訝っているうちに、目覚まし時計で叩き起こされた。まったく、寝覚めが悪い。
いつも書いていることだが、将棋関係の人が夢に出てくるのなら、船戸陽子女流二段とか、中倉宏美女流二段とか、そっち系にしてもらえまいか。とくに昨晩は、船戸女流二段の記事を書いたのだ。潜在意識として…あっ!! そういえばGuten Tag氏が、「水水対決を期待しています」とか意味不明なコメントを寄越していた。あれが脳裏に残って、Guten Tag氏が夢に出てきたに違いない。チッ…熊本にまで現れるとは…Guten Tag氏、さすがにタイトル戦の解説会を聞きに全国を飛び回っているだけのことはある。
ホテルで朝食バイキングを摂り、熊本駅へ向かう。熊本は宿泊で立ち寄っただけなので、熊本城にも行かなければ、路面電車にも乗らない。
今回は時刻表を携行しておらず、あらかたの時間をインプットしているのみである。駅に着くと、折りよく八代方面行きの電車が待っていた。9時35分発・出水行きの快速電車である。きょうは八代から肥薩線に乗り換えるので、私にはもってこいの電車だ。
ほどよい乗車率で電車は発車。ノンストップで10時04分、八代に着く。この電車はここから「肥薩おれんじ鉄道」に乗り入れ、出水まで向かう。ここ八代から川内(せんだい)間は元・鹿児島本線だったが、5年前の九州新幹線開業に伴い廃止、第3セクター・肥薩おれんじ鉄道として開業した。
レールは繋がっていてもいまは他人。鹿児島本線が女流棋士会だとすれば、おれんじ鉄道はLPSAみたいなものである。
八代では1時間の待ち合わせがあり、駅前をぶらぶらすると、「龍王神社→」の看板が目に入る。脇道を800メートルほど歩くと、こじんまりとした神社が見えてきた。社務所のような建物があり、その上部に立派な龍の彫り物が、誇らしげに飾られている。
「番号札を取ってお待ちください」とある。戸をあけてみると、お年寄りでいっぱいである。掃除をしていた美しい若奥様に聞いてみると、神主さんの講和が個別で受けられるのだという。私は昨日のマスターの話で満足なので、隣接する境内にお賽銭を投じ、
「植山先生が竜王を獲りますように」
と願って、その場を後にした。
八代からは東に向きを変え、肥薩線に入り人吉に向かう。この路線は昭和の初めまで鹿児島本線だったが、海側に新しい路線ができ、そちらに鹿児島本線の名を譲って、こちらは肥薩線と改称した。東海道本線と御殿場線の関係に似ている。
12時22分、人吉着。次の列車まで、ここでも約1時間の待ち合わせがある。また駅前をぶらぶらしていると、こんどは「青井阿蘇神社」の看板が見える。これは国宝指定で、お参りする価値はある。熊本県観光部長のスザンヌも、観光パンフレットで紹介している。
茅葺屋根の立派な本殿に参拝したあと、ご朱印(300円)を頂戴して、駅へ引き返す。
13時15分、観光列車「いさぶろう3号」が2両で発車する。この列車は普通列車だがクラシックな内装で、指定席料金を取られる。自由席もあるが7席のみ。指定席は中途半端に混んでいるようだったので、そのまま立ちっぱなしで吉松まで行くことにする。この区間はループ線ありスゥイッチバックあり、日本の三大車窓のひとつありと、鉄道好きにはたまらない聖地だ。接客係のお嬢さんがふたり乗車し、アナウンスにお土産の販売にと忙しい。ふだんは鉄道マニアを蔑視している旅行客も、このときばかりは即席鉄道マニアになる。そんな彼らを、私は冷たい目で見る。
14時37分、吉松着。ここで鹿児島中央行きの特急電車が接続しているのだが、今回私は鈍行列車と快速電車しか乗れない「青春18きっぷ」を利用しているので、それには乗れない。だから駅横の食堂に入って遅い昼食を摂り、15時48分発の隼人行きに乗車した。これが最後の肥薩線である。定刻16時40分、隼人着。
6分の接続で、本日の最終ランナーである、鹿児島中央行きの電車がくる。17時02分、鹿児島中央着。駅前に出ると、常設されているステージで、アカペラで歌っている若者のグループがいる。1曲聴いたあと天文館方面へ舵を取り、鹿児島へ行くと必ず寄る古本屋へ入る。今回の収穫はなし。さて、いよいよ「フランス菓子・一公」へ向かう。自分探しの旅である。
古本屋から引き返し、高見馬場電停の先(駅側から見れば東南東)を左に入る。高校の向かいにあるというのは、すでに調べてある。暗い通りを歩いていくと、高校のグランドが見えてくる。その向かいには明かりが灯っている。なんだか緊張する。店の横に「一公」の文字が見えた。ここがそうだ。ガラス越しに中を覗くと、綺麗な女の子が4、5人、忙しく働いている。
一呼吸したあと、中へ入る。近くにいた女のコに
「ワタシ東京から来たんですけど、実はワタシ、名前をイッコーと言いまして、インターネットで自分の名前を検索していたらいつもここの名前が出てきて、それで今回たまたま鹿児島に来たので、寄らせていただきました」
と一気にまくしたて、自分の運転免許証を見せる。これ、見方によっては、かなり危ない行動ではある。
しかしその女のコは、「そうですか」とにこっと笑う。
「社長の名前がイッコウって言うんです」
か、かわいい…!! 本田小百合女流二段によく似ている。
私が買うケーキは決まっている。チーズケーキだ。これひとつだけ買うわけにはいかないので、あと2種類のケーキを追加した。しめて1,041円也。今回の2番目の目的である「自分探しの旅」は、わりと順調に、あっけなく終わった。
その足でネットカフェに入る。実は、いまキーを打っているここがそうである。このカフェは飲食の持ち込み可。小部屋に入るとホットコーヒーを用意し、今回はちょっと異色の「ケーキセット」となった。
注目のチーズケーキは、ふわふわしていて、美味だった。
今回の旅行は、きのう長崎の喫茶店にお邪魔して、目的の大半は達している。きょう19日(土)は、このフランス菓子店・一公を訪ね、そこのケーキがいかほどのものか、食してみようと思う。
前夜は熊本のビジネスホテルに泊まる。しかし明け方、いやな夢を見た。このブログにもときどきコメントをくれる、Guten Tag氏が、夢に出てきたのだ。
Guten Tag氏と私が雑談をしていると、Guten Tag氏が、「実はボク、テレビのCMに何度か出たことがあるんですよ」と言う。そしてなぜかふたりの空間に画面らしきものが現れて、Guten Tag氏のCMが流れたのだ。ところがそれが、Guten Tag氏の顔にボカシが入っていたり、後ろ姿のアップだったり、声だけの登場だったりと、ロクなCMがない。
なんだこれ!? と訝っているうちに、目覚まし時計で叩き起こされた。まったく、寝覚めが悪い。
いつも書いていることだが、将棋関係の人が夢に出てくるのなら、船戸陽子女流二段とか、中倉宏美女流二段とか、そっち系にしてもらえまいか。とくに昨晩は、船戸女流二段の記事を書いたのだ。潜在意識として…あっ!! そういえばGuten Tag氏が、「水水対決を期待しています」とか意味不明なコメントを寄越していた。あれが脳裏に残って、Guten Tag氏が夢に出てきたに違いない。チッ…熊本にまで現れるとは…Guten Tag氏、さすがにタイトル戦の解説会を聞きに全国を飛び回っているだけのことはある。
ホテルで朝食バイキングを摂り、熊本駅へ向かう。熊本は宿泊で立ち寄っただけなので、熊本城にも行かなければ、路面電車にも乗らない。
今回は時刻表を携行しておらず、あらかたの時間をインプットしているのみである。駅に着くと、折りよく八代方面行きの電車が待っていた。9時35分発・出水行きの快速電車である。きょうは八代から肥薩線に乗り換えるので、私にはもってこいの電車だ。
ほどよい乗車率で電車は発車。ノンストップで10時04分、八代に着く。この電車はここから「肥薩おれんじ鉄道」に乗り入れ、出水まで向かう。ここ八代から川内(せんだい)間は元・鹿児島本線だったが、5年前の九州新幹線開業に伴い廃止、第3セクター・肥薩おれんじ鉄道として開業した。
レールは繋がっていてもいまは他人。鹿児島本線が女流棋士会だとすれば、おれんじ鉄道はLPSAみたいなものである。
八代では1時間の待ち合わせがあり、駅前をぶらぶらすると、「龍王神社→」の看板が目に入る。脇道を800メートルほど歩くと、こじんまりとした神社が見えてきた。社務所のような建物があり、その上部に立派な龍の彫り物が、誇らしげに飾られている。
「番号札を取ってお待ちください」とある。戸をあけてみると、お年寄りでいっぱいである。掃除をしていた美しい若奥様に聞いてみると、神主さんの講和が個別で受けられるのだという。私は昨日のマスターの話で満足なので、隣接する境内にお賽銭を投じ、
「植山先生が竜王を獲りますように」
と願って、その場を後にした。
八代からは東に向きを変え、肥薩線に入り人吉に向かう。この路線は昭和の初めまで鹿児島本線だったが、海側に新しい路線ができ、そちらに鹿児島本線の名を譲って、こちらは肥薩線と改称した。東海道本線と御殿場線の関係に似ている。
12時22分、人吉着。次の列車まで、ここでも約1時間の待ち合わせがある。また駅前をぶらぶらしていると、こんどは「青井阿蘇神社」の看板が見える。これは国宝指定で、お参りする価値はある。熊本県観光部長のスザンヌも、観光パンフレットで紹介している。
茅葺屋根の立派な本殿に参拝したあと、ご朱印(300円)を頂戴して、駅へ引き返す。
13時15分、観光列車「いさぶろう3号」が2両で発車する。この列車は普通列車だがクラシックな内装で、指定席料金を取られる。自由席もあるが7席のみ。指定席は中途半端に混んでいるようだったので、そのまま立ちっぱなしで吉松まで行くことにする。この区間はループ線ありスゥイッチバックあり、日本の三大車窓のひとつありと、鉄道好きにはたまらない聖地だ。接客係のお嬢さんがふたり乗車し、アナウンスにお土産の販売にと忙しい。ふだんは鉄道マニアを蔑視している旅行客も、このときばかりは即席鉄道マニアになる。そんな彼らを、私は冷たい目で見る。
14時37分、吉松着。ここで鹿児島中央行きの特急電車が接続しているのだが、今回私は鈍行列車と快速電車しか乗れない「青春18きっぷ」を利用しているので、それには乗れない。だから駅横の食堂に入って遅い昼食を摂り、15時48分発の隼人行きに乗車した。これが最後の肥薩線である。定刻16時40分、隼人着。
6分の接続で、本日の最終ランナーである、鹿児島中央行きの電車がくる。17時02分、鹿児島中央着。駅前に出ると、常設されているステージで、アカペラで歌っている若者のグループがいる。1曲聴いたあと天文館方面へ舵を取り、鹿児島へ行くと必ず寄る古本屋へ入る。今回の収穫はなし。さて、いよいよ「フランス菓子・一公」へ向かう。自分探しの旅である。
古本屋から引き返し、高見馬場電停の先(駅側から見れば東南東)を左に入る。高校の向かいにあるというのは、すでに調べてある。暗い通りを歩いていくと、高校のグランドが見えてくる。その向かいには明かりが灯っている。なんだか緊張する。店の横に「一公」の文字が見えた。ここがそうだ。ガラス越しに中を覗くと、綺麗な女の子が4、5人、忙しく働いている。
一呼吸したあと、中へ入る。近くにいた女のコに
「ワタシ東京から来たんですけど、実はワタシ、名前をイッコーと言いまして、インターネットで自分の名前を検索していたらいつもここの名前が出てきて、それで今回たまたま鹿児島に来たので、寄らせていただきました」
と一気にまくしたて、自分の運転免許証を見せる。これ、見方によっては、かなり危ない行動ではある。
しかしその女のコは、「そうですか」とにこっと笑う。
「社長の名前がイッコウって言うんです」
か、かわいい…!! 本田小百合女流二段によく似ている。
私が買うケーキは決まっている。チーズケーキだ。これひとつだけ買うわけにはいかないので、あと2種類のケーキを追加した。しめて1,041円也。今回の2番目の目的である「自分探しの旅」は、わりと順調に、あっけなく終わった。
その足でネットカフェに入る。実は、いまキーを打っているここがそうである。このカフェは飲食の持ち込み可。小部屋に入るとホットコーヒーを用意し、今回はちょっと異色の「ケーキセット」となった。
注目のチーズケーキは、ふわふわしていて、美味だった。