私は1年を通して、漠然とだが旅行日を決めている。毎年6月中旬はその旅行日に充てていたが、ここ数年は仕事が忙しく、実行できないでいた。ところが今年は100年に一度の大不況で休みができ、6月19(金)~21日(日)は沖縄へ行こうかと考えていた。5月中旬、藤田麻衣子女流1級と指導対局で、大逆転負けしたさまを書いた記事の末尾に、「その日(6月19日)は旅に出ているかもしれない」と書いたのは、冗談ではなかったのだ。
ところが6月19日のLPSA金曜サロンの担当が、藤田女流1級と船戸陽子女流二段の担当になり、私の気持ちは揺さぶられた。おふたりにはこれから何度も指導対局を受けられる。だから初志貫徹でこの日に沖縄旅行を強行してもいいのだが、当時5連敗中だった藤田女流1級に一矢を報いたくもあるし、船戸女流二段に教えも請いたい。それになにも19日に沖縄へ向かわなくても、その前の12日でも、あとの26日でも構わないではないか。
私が旅行日を決めかねているうちどんどん日は経っていき、格安の飛行機を取れる時期を逸してしまった。行きは安く行けても、帰り(日曜日)の飛行機代が、どこの飛行機会社も高いのだ。
そうこうしているうち、日本航空(JAL)と全日空(ANA)が、7月上旬に「給付金割引」というキャンペーンを張った。基本的に、各路線が片道12,000円(離島間は8,000円)という破格の値段である。私はすぐさまそのチケットを取った。7月5日(日)には社団戦があり、私も参戦予定だったが、私の代わりはいくらでもいる。不参加でも他のメンバーには、何のうしろめたさもなかった。
これで沖縄行きは解決したが、まだ6月中旬に旅行する「イメージ」は残っていた。私はこういう漠然としたイメージを大事にする。だから6月19~21日も、どこかへ行きたかった。北海道あたりはどうだろう。北海道へはここ数年、雪まつりの時期しかお邪魔していない。雪のない大自然を、久しぶりに満喫したい。…しかし待てよ、と思う。20日(土)は、「将棋ペン倶楽部」の発送作業があるのではなかったか。
私は前号の発行のとき、湯川博士先生から連絡をいただき、発送作業を手伝っていた。今回も連絡があるかもしれない。そのとき
「旅行がありまして…」
という言い訳?が通用するだろうか。それに旅行代の問題もある。北海道といえば、けっこうな旅費がかかる。1ヶ月足らずで北と南を旅行するほど、私に収入はない。迷った末、私は北海道旅行を秋のシルバーウィークに回し、19日は金曜サロン、もし20日の「将棋ペン倶楽部」発送業務の依頼があれば手伝いに行く、と決めたのだった。
結果19日は、藤田女流1級に平手で嬉しい初勝利を挙げることができ、将棋ペンクラブからの連絡はなく、平穏な週末を過ごしたのだった。
そしてもうひとつ。これまでに何回か書いてきたが、毎年12月も、九州・長崎へ行くイメージ、という恒例行事が私の中にできあがっていた。今年のイメージする日程は、18日(金)~20日(日)である。
ところが金曜サロンの担当女流棋士を見ると、18日は中倉宏美女流二段と船戸女流二段で、またも私の気持ちは激しく揺れた。ファンランキング1位と3位の共演は珍しい。こんなゴールデンコンビは、年に1回あるかないかだろう。
しかし今年の12月18日の長崎は、私にとって「10周年」の記念日である。ここは譲るわけにはいかない。「将棋ペン倶楽部」の発送作業日はどうか。冬号は12日(土)が予想された。まさかお呼びがかかることはないと思うが、一応の心の準備はしておかなければならない。
けっきょく私は、17日夜~20日を旅行日とし、飛行機の手配をしたのだった。中倉・船戸両女流二段との指導対局を振ることにしたわけだが、さてその金曜サロンから3日経って、私の判断はどうだったか。
間違っていなかったと、自信を持って云える。
やはり自分の持つイメージを最優先にしたから、よかったのだと思う。後悔はなかったのだと思う。
ところが6月19日のLPSA金曜サロンの担当が、藤田女流1級と船戸陽子女流二段の担当になり、私の気持ちは揺さぶられた。おふたりにはこれから何度も指導対局を受けられる。だから初志貫徹でこの日に沖縄旅行を強行してもいいのだが、当時5連敗中だった藤田女流1級に一矢を報いたくもあるし、船戸女流二段に教えも請いたい。それになにも19日に沖縄へ向かわなくても、その前の12日でも、あとの26日でも構わないではないか。
私が旅行日を決めかねているうちどんどん日は経っていき、格安の飛行機を取れる時期を逸してしまった。行きは安く行けても、帰り(日曜日)の飛行機代が、どこの飛行機会社も高いのだ。
そうこうしているうち、日本航空(JAL)と全日空(ANA)が、7月上旬に「給付金割引」というキャンペーンを張った。基本的に、各路線が片道12,000円(離島間は8,000円)という破格の値段である。私はすぐさまそのチケットを取った。7月5日(日)には社団戦があり、私も参戦予定だったが、私の代わりはいくらでもいる。不参加でも他のメンバーには、何のうしろめたさもなかった。
これで沖縄行きは解決したが、まだ6月中旬に旅行する「イメージ」は残っていた。私はこういう漠然としたイメージを大事にする。だから6月19~21日も、どこかへ行きたかった。北海道あたりはどうだろう。北海道へはここ数年、雪まつりの時期しかお邪魔していない。雪のない大自然を、久しぶりに満喫したい。…しかし待てよ、と思う。20日(土)は、「将棋ペン倶楽部」の発送作業があるのではなかったか。
私は前号の発行のとき、湯川博士先生から連絡をいただき、発送作業を手伝っていた。今回も連絡があるかもしれない。そのとき
「旅行がありまして…」
という言い訳?が通用するだろうか。それに旅行代の問題もある。北海道といえば、けっこうな旅費がかかる。1ヶ月足らずで北と南を旅行するほど、私に収入はない。迷った末、私は北海道旅行を秋のシルバーウィークに回し、19日は金曜サロン、もし20日の「将棋ペン倶楽部」発送業務の依頼があれば手伝いに行く、と決めたのだった。
結果19日は、藤田女流1級に平手で嬉しい初勝利を挙げることができ、将棋ペンクラブからの連絡はなく、平穏な週末を過ごしたのだった。
そしてもうひとつ。これまでに何回か書いてきたが、毎年12月も、九州・長崎へ行くイメージ、という恒例行事が私の中にできあがっていた。今年のイメージする日程は、18日(金)~20日(日)である。
ところが金曜サロンの担当女流棋士を見ると、18日は中倉宏美女流二段と船戸女流二段で、またも私の気持ちは激しく揺れた。ファンランキング1位と3位の共演は珍しい。こんなゴールデンコンビは、年に1回あるかないかだろう。
しかし今年の12月18日の長崎は、私にとって「10周年」の記念日である。ここは譲るわけにはいかない。「将棋ペン倶楽部」の発送作業日はどうか。冬号は12日(土)が予想された。まさかお呼びがかかることはないと思うが、一応の心の準備はしておかなければならない。
けっきょく私は、17日夜~20日を旅行日とし、飛行機の手配をしたのだった。中倉・船戸両女流二段との指導対局を振ることにしたわけだが、さてその金曜サロンから3日経って、私の判断はどうだったか。
間違っていなかったと、自信を持って云える。
やはり自分の持つイメージを最優先にしたから、よかったのだと思う。後悔はなかったのだと思う。