一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

NTTル・パルク杯第2期天河戦・予選通過者予想

2009-12-13 00:37:37 | 女流棋戦
NTTル・パルク杯第2期天河戦予選がきょう13日(日)と15日(火)に行われる。今期はタイトル保持者の中井広恵天河をのぞくLPSA現役女流棋士に渡部愛ツアー女子プロ、招待の小野ゆかり女子アマ王位を加えた14名で挑戦権を争う。
まず14名を3ブロックに分け、2勝通過・2敗失格方式で7名を選抜。その7名でトーナメント戦を行い、優勝者が中井天河との3番勝負に臨む。
挑戦者決定までのシステムは、前期までの棋聖戦のそれによく似ている。
では各ブロックのメンバーと緒戦の相手、勝ち抜き者予想を記してみよう。

Aブロック:15日対局
船戸陽子女流二段(大庭)
中倉彰子女流初段(鹿野)
大庭美樹女流初段(船戸)
鹿野圭生女流初段(中倉)

Aブロックは、まず船戸女流二段を挙げる。あの力強い攻めは、多少無理でも通してしまう破壊力がある。ただ船戸女流二段は早見えなのはいいが、手拍子で指すときがある。予選の持ち時間は40分だが、これは船戸女流二段の土俵であろう。仕掛け所や優勢になってからの勝ち筋を落ちついて読み切れば、予選通過は固い。
もうひとりはベテラン・鹿野女流初段を推す。鹿野女流初段には、イベントでの指導対局で1局教わったことがあるが、鹿野流四間飛車に手も足も出ず完敗した。当然とはいえ定跡を熟知しており、感想戦でも圧倒されっぱなしだった。「鉄の将棋」というイメージで、ここ一番の勝負強さは中倉・大庭両女流初段を上回る。期待も込めて1票。

Bブロック:15日対局
石橋幸緒女流四段(藤森)
蛸島彰子女流五段(藤田)
藤森奈津子女流三段(石橋)
藤田麻衣子女流1級(蛸島)

Bブロックは、石橋女流四段のトーナメント進出は異論のないところ。
問題は残り1名だが、藤田女流1級を挙げる。竜王戦や棋聖戦の観戦記者として、男性棋士の将棋を間近で見ているアドバンテージは小さくない。ただ、いつも書いているが、藤田女流1級は居飛車急戦が棋風に合っていると思う。それなのに本人は穴熊を採用することが意外に多く、またそれが成功しているとは思えない。今期も、手堅くいこうと穴熊などに組んでいると、立ち遅れる。急戦を用いて一歩も引かない姿勢で戦えば、勝ち抜けも夢ではない。

Cブロック:13日対局
松尾香織女流初段(山下)
島井咲緒里女流初段(渡部)
中倉宏美女流二段(小野)
山下カズ子女流五段(松尾)
渡部愛ツアー女子プロ(島井)
小野ゆかり女子アマ王位(中倉)

ここは4名の女流棋士には申し訳ないが、渡部ツアー女子プロと、小野女子アマ王位の予選通過と予想する。若さという武器もあるが、このおふたりは女流棋士と同じくらい、将棋の勉強をしていると思うからである。難を言えば、小野女子アマ王位の将棋はちょっと粗い気がする。急所でメリハリのある読みを入れてほしい。いずれにしても、勝利の女神は将棋の勉強をしている女性へほほ笑む。
いまひとりは、かなり迷ったが松尾女流初段とする。総当たりなら3番手で中倉女流二段を挙げるが、それぞれの緒戦が松尾女流初段は山下女流五段、中倉女流二段が小野女子アマ王位である。ここで松尾○、中倉●と予想しているので、松尾女流初段が有利。最終的に2勝1敗で抜けるとみた。

天河戦のタイトル賞金は100万円と聞く。出場する選手の皆さまは、どうか悔いのない将棋を指して、来年は中井天河からタイトルをもぎ取っていただきたい。
コメント (9)
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