龍源寺間歩である。私が到着したのと同時に私のグループが入場しようとしていた。言葉には出さぬが「えっ、まだこんなところにおるのか。一時間半もかけてまだここか」汗がどっと噴出して来た。私は坑の中に入るつもりはなかったので一休みである。坑口に立って見ると冷たい風が吹いてくる。自然のクーラーである。少し汗がひいた。風は湿気を帯びている。且つ団体でぞろぞろと並んで進むのはお断りで、やはり入る気にはならなかった。
岩を穿って棚を造っている様だ。神様か、仏様かを祀っていたかもしれん。その横にも穴を穿ってあるが、これも坑口なのであろうか。ベンチに腰を下ろし汗を拭きつつ人の様子を見ていたのでその前には行く気がしなかった。
自転車の母娘がようやくやって来た。私を見るや「速いですね」「足が長いからな」と。二人は汗を拭いながら笑っている。私は二人を坑前に立たせ写真を写してやった。最近はデジカメばかりでシャッターを押しても切れたかどうかも判らん。不便なものだ。