石屋のカミさん日記

仕事に趣味に 好奇心の赴くまま楽しいこと追求します!

おテレビ様と日本人

2009-05-20 10:00:09 | マイ本棚
新型インフルエンザのために 子供の通う小学校の修学旅行が延期になった。
末っ子カナの大阪方面社会見学も延期。
週末の地域の子供会の丹後方面バス旅行も中止

楽しみにしていた子供たちももちろん、
お世話係りの方や 主催者・関係者の方々も
気が揉めるし、心配だし、大変だと思う。
その反面
京阪神の休校になった中高生が繁華街でブラブラしてる・・というニュース
何のための休校やら・??と 過熱気味の対応策。
早く、落ち着いてほしいものだ。

林 秀彦「おテレビ様と日本人」
読む。



林秀彦さんという方は 昭和9年うまれで
学習院高校から 独ザール大学・仏モンプリエ大学で哲学を学んだひと。
NHK連ドラ「鳩子の海」や「7人の刑事」など
テレビや映画の脚本家として活躍された。
1988年より オーストラリアに移住、
18年ぶりに日本に帰国し、大分県の山のなかに住まれている。

18年のあいだに大きく、(悪いほうに)変遷した日本を嘆き
その関連の本を多数出版されている。

この「おテレビ様・・・」  ちょっと偏り過ぎの傾向がある。
哲学者ゆえなのか・・難解で過激で悲観的過ぎて
じっくりとは読まず、パラパラパラ・・と斜め読みをした。

林氏に言わせると、日本のテレビ番組は特別低俗で最低。
書き言葉では、文学性・知性が素晴らしく高い日本人なのに
テレビのなかで使われる語彙・言葉は品性がなく
低俗で まるで幼稚園レベルらしい。
また、小さい頃から親しむテレビは、子供たちから
想像力や考える力・ボキャブラリーといったものを奪う
いわばマインドコントロールの機械だそうだ。

あまりの偏った挑発的な語り口に 読者はひいてしまうが
書かれていることは納得できることも たくさんある。

本を読んで文字だけを追って、情景や感情を自分なりに想像することは
脳のなかのある部分を、大変活性化するそうだ。
でも、映像化されたものは完全な形で私たちの目の前にあらわれるから
想像する力を養うことをしない。
読書で使う脳の部分を 使わないのだ。

また、テレビは「音声」が主となるので
「音」だけで判別できるよう
できるだけわかり易いやさしい言葉を使うことになっている。
難解な言葉を習得する機会を失うし
「書き言葉」のレベルを下げてしまうことになる。

考えてみると、テレビ出現前と後とでは
日本人の知的レベルって ずいぶん下がってしまったと思いません?
テレビだけでなく、世の中便利になり過ぎて「夢」や「情熱」
ハングリー精神が無くなったからかしら?
明治・大正の頃の学生と、今の大学生
(いやいや、私達の大学生のころを比較しても)
冷や汗が出てしまうくらい 情けない

子供に、想像力をたくましくする良い本を読んでほしいと願う。
私は こんなに本が好きなのに
うちの子供は ほとんど本を読まない・・・
中間テストが来週に迫ってきた。
そろそろテレビ禁止週間 

コメント
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